すごいすと取材記

淡路人形座坂東千秋 さん(55) 兵庫県南あわじ市

ギャラリーを見る

初心忘るべからず

「舞台に慣れ『もう、これくらいでいいだろう』と思ってしまうと、芸はそこから伸びません。志を立てた時の心、すなわち原点は年数が経つと忘れてしまうものです。自分が就いた仕事に悩みが生まれると、なぜこの仕事をやり始めたんだろうと迷いが生まれるのと同じです。」
大切なことは「原点に返ること、なぜそれを始めたのかに思いを致すこと」だという坂東さん。
「人手が足りないという理由で、手伝い始めた人形座の仕事でした。正解もゴールもない世界ですから、この仕事が自分に向いているのかいないのか、今もわかりません。わかりませんが、あの時『やってみよう』と思った気持ちが私の原点です。岐路に立った時に自分が選んだ道が、正解の道。選んだ気持ちが、初心なんです。」
就いた仕事を投げ打って、人形浄瑠璃の道を歩く選択をした。表舞台で活躍する人形遣いから、裏方での支え役として生きる支配人へ転身した。決断した気持ちを支えに、自らが選んだ道を信じ、歩いている。

 

(公開日:H31.01.25)

1 2 3 4 5 6