すごいすと取材記

佐治倶楽部事務局出町慎 さん(34) 兵庫県

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空き家の改修は、地域に灯をともし続けること

空き家の改修が進んだ頃、「そこにある」もうひとつの意味に出町さんは気づく。それは佐治スタジオに夜、電気をつけた時だった。
「『夜、灯がついているのを見て安心したの。人がいる、ただそれだけで嬉しくて、灯がついたその夜に泣いたのよ』って、向かいのおばあちゃんがお礼を言いに来てくれたんです。あぁ、ここに来て本当によかった。たくさんの人を幸せにはできないかもしれないけれど、少なくとも向かいのおばあちゃんが喜んでくれた。これでいいんだ、関わり続けるだけでいいんだ、関わっていることそのものが重要なんだと思えたんです。感動でした。」
自分たちがそこにただいることで、まわりの人に幸せを感じてもらえることに気付いた出町さん。ささいなことでも重ねていけば、意味のあることにつながること。誰かがやった小さなことが次の誰かに受け継がれ、それがまちをつくっていくこと。それをまちづくりを志す人たちに伝えていきたいと、出町さんは思っている。

毎年関西大学のゼミ生が関西大学のサテライトスタジオとして、「佐治スタジオ」を訪れる。

毎年関西大学のゼミ生が関西大学のサテライトスタジオとして、「佐治スタジオ」を訪れる。

平成28年より、佐治スタジオの室長は出町さんから植地さん(左)に受け継がれている。

平成28年より、佐治スタジオの室長は出町さんから植地さん(左)に受け継がれている。

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