すごいすと取材記

尼崎ENGAWA化計画藤本遼 さん(27) 兵庫県

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ちょっとずつ、はじめる。ちょっとずつ、やさしくなる。

今年度から尼崎市の福祉事業に関わっている藤本さん。障がい者と健常者が交流しながらイベントを企画する中で、「イベントに出かける際、困ったことって何ですか?」という問いかけをした時のことだった。
「そもそもイベントには行きません。私が行くと絶対困ることが想定されるから、そういう場所には行かないんです。」
ある聴覚障がい者の方の答えに、みんながはっと気づかされた。

福祉所業の一環として行われたイベント「ミーツ・ザ・福祉」でのワークショップ。

「みんなでつくる」「みんなの場所」と誰もが口にする。しかし、その「みんな」という言葉は、どこまで入っている「みんな」なんだろう。その言葉を使った時、そこからこぼれ落ちている誰かがきっといる。そんな誰かをも、ちゃんと拾い上げ、「みんな」と捉えているだろうか。
その場に参加し、その人に出会ったことで、誰もが思いを巡らす領域が広がった。出会い、関わり、話すことで気づけたことだった。

「場というのは、そういう可能性を常に提示してくれるもの。だから素敵なんです。その経験によって、ちょっとだけやさしくなれると思う。そのちょっとだけを積み重ねることとか、ちょっとだけをいろんな領域に拡げていくことが、もう少し楽しくやさしく生きていくことにつながるんじゃないかと思います。いろんな人と出会ってつながって、一緒に場をつくることでまた拡がっていく。表現手段は『遊び』だけれど、僕が場を通じてつくっているのは、やさしくなれるかもしれない可能性と、自分にも何かできるかもしれないって前を向ける勇気なんです。」

(公開日:H29.06.25)

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