すごいすと取材記

NPO法人ひょうご森の倶楽部 理事福田正 さん(74) 兵庫県

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子どもたちの感性を育てる

三木山森林公園には、市内外の小学校から環境学習に訪れる。年3~4回来る学校には、春に咲いた花が実をつけタネとなり、風や昆虫に運ばれた先で芽を出して新たな命が誕生し、枯れて土の栄養になるなど季節を追って「命のリレー」を伝える。福田さんの第一声は「朝ごはん食べてきましたか」だ。「ごはんはお米のタネ。稲の赤ちゃんやで。おちゃわん一杯に千粒として、千の命をいただいてきたということやね。頑張って、森の中にどんな命があるか探検に行こう」と説明して出発する。

すすきが欲しいと言った小学校2年の男児には「取ってどうするのか」と聞き、「家で飾って楽しむ?それなら大事に持って帰ってね。草も花も、ここに咲いてたくさんの人に見てもらうのとどっちがうれしいかなあ」と問いかけながら、剪定ばさみで切って渡した。「ぼくも」「私も」とせがまれ応えたが、2時間の道中、途中で捨てる児童は一人もいなかった。

子どもが3歳の時は自分も3歳と考えて子育てをしたという福田さん。孫のような児童たちにも目線を下げて熱心に話しかける。木の葉を触らせたりにおわせたり、ザリガニを手に乗せることもあった。

「おとなに感想を聞いても目に見えたことだけ言う。ほおをなでる風や川のせせらぎ、五感で体感すると感性も磨かれます」

須磨のクロマツとの違いを説明する福田さん

松にさわったことがあるか問うと「痛かった」という児童に、アカマツの葉をさわらせると「サラサラやー」と歓声。須磨のクロマツとの違いを説明する福田さん。三木山森林公園で福田さんが案内した伊吹西小学校2年生の中にはカエルを初めて見る児童もいた。

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