すごいすと取材記

上郡町赤松地区が誇る歴史・文化資源を活用し、
手づくり鎧(よろい)かぶとで武者行列!
日頃の地域づくり活動を防災につなげる
古正好晴さんの“信頼”

赤松地区村づくり推進委員会 古正好晴 さん(74) 兵庫県上郡町

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高齢者も参加できる防災訓練、かけ合う言葉は「お祭りへ行こう!」

 

平成29年、公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構の「地域コミュニティの防災力向上に関する研究会」からの提案を受け、超高齢社会における自主防災のモデル事業に取り組むことになりました。平成30年4月には赤松地区自主防災組織連合会を結成。日頃の地域づくり活動が、災害時に自然と助け合える防災につながるという理念のもと、「みんなが助かるむら・赤松」を目指し、防災活動への取組が始まりました。
「例えば親しい人から、『村祭りの獅子舞を見に行こう』と声をかけられたら、『行こう』と返事をして出かけます。このように、日常生活の中で気軽に声をかけたり、かけられたりするお付き合いをしていることが、いざという時の防災につながるという考え方です。」と古正さん。

話し合いの結果、赤松地区ではすべての自治会が熱心に取り組む白旗城まつりに着目。平成30年11月23日に開催された「第25回 白旗城まつり」を、防災訓練に活用しました。祭りへの参加の呼びかけが避難時の声かけになり、会場への送迎支援が避難訓練に、参加者へのもてなしは避難所での炊き出しにあたるなど、祭りに参加すること自体が防災訓練になると考えたのです。
当日、「祭りに行こう」と地域で声をかけ合った結果、地域住民の半数以上が祭りに参加。数キロメートル離れた場所に住み、祭りに参加できなくなっていた高齢者などから『誘ってもらってうれしかった』『久しぶりに参加できて元気が出た』『自分がこんなに歩けると思わなかった』といった声が多数寄せられました。

「災害時に備えて住民の間に声をかけ合える意識を育てるためには、『防災訓練をしよう』と言うより、『白旗城まつりに参加しよう』と伝える方が多くの人に届くことがわかりました。」
今年は新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、白旗城まつりも中止せざるを得なかった中、いろいろなことを見直すきっかけになったと古正さんは言います。
「白旗城まつりや鎧かぶとづくりなど、常に前を向いて進んできました。ここで一度、立ち止まる時間ができたと思えばいい。防災訓練の成果の中から、次の祭りにも活かせることが見つかるはずです。『一緒に行こう』『早めに移動しよう』と誘われた時、『あの人が言うなら一緒に行こう』と思えるような信頼関係を築くことが、最大の防災。人と人とのつながりやコミュニケーションを大切にした防災計画の立案は、まさに地域づくりそのものです。」

 

「第25回 白旗城まつり」を防災訓練に活用会場には高齢者等への優先座席が設けられた

「第25回 白旗城まつり」を防災訓練に活用
会場には高齢者等への優先座席が設けられた

 

バス乗降場所に集まる住民たち、会場への送迎支援が避難訓練となった

バス乗降場所に集まる住民たち、会場への送迎支援が避難訓練となった

 

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