すごいすと取材記

神戸女学院大学教授井上紀子 さん(64) 兵庫県

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障がいのある人、園児から高齢者まで一つに

平成18年、兵庫国体オープニングプログラムでは、協会のスタッフとともに850人をまとめてトランポ・ロビックスを披露した。年代を越えて親しまれている活動が注目され白羽の矢が立ったものの、人数集めに始まり、園児から高齢者までが一斉に動く難しさは予想以上だった。園児のユニフォーム代わりに、はばたんのバンダナをポンチョに仕立てて経費を抑えた。障がいのある人も加わり1年かけて練習した。

「できない人はいつもより頑張って、できる人は寄り添って、みんながそれぞれ合わせようという気持ちが一つになった」

平成18年、のじぎく兵庫国体の練習風景。

平成18年、のじぎく兵庫国体の練習風景。「できなくて当たり前」できたら「すごいね」と声かけして苦手意識をなくしていく井上さんらの流儀が、障がいのある人や園児から高齢者まで850人を一つにした。

トランポ・ロビックス協会では、事務所がある稲美町をはじめ、各地で教室を開いたり、神戸まつりなど地域の行事に参加している。播磨社会復帰促進センターでの慰問を続けている副会長の古谷さんは「歯を見せてはいけない(笑ってはいけない)」という制約の中で「下向きだったみなさんの視線が、上を向いた」と、トランポ・ロビックスの力を改めて知らされた。

教室に通う岡田えつこさん(48)は、幼稚園の親子教室で始めてから「肩こりが治り」、指導員の資格を取るまでになった。11月に喜寿を迎える山下悦子さんは「駅の階段でハーハー言うようになったので始めました」と、ピンと伸びた背筋で弾む。井上さんの元気が大学生の励みになるように、一回り年上でありながら、はつらつとした山下さんの姿は、井上さんの目指すところでもある。

稲美町コスモホールの教室で。ドラマ主題歌をBGMに扇子など小物を使い、親しみやすい動きを取り入れている。

稲美町コスモホールの教室で。
ドラマ主題歌をBGMに扇子など小物を使い、親しみやすい動きを取り入れている。

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