すごいすと取材記

神戸女学院大学教授井上紀子 さん(64) 兵庫県

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被災地に笑顔を届けたい

平成7年の阪神・淡路大震災。西宮市の倒壊家屋は6万を超えた。井上さんは被災した大学教職員らの家を駆けまわって復旧の手助けをした。授業に復帰するや左足のアキレス腱を断裂。脚の付け根までギブスをはめる重傷だったが、被災者で一杯だった病院は、3日以上入院できない修羅場だった。「兵庫県に笑顔を取りもどしたい」と強く思い、スポーツを通じて笑顔を増やすための活動に一層邁進した。

平成23年から、井上さんたちは、兵庫県スポーツ推進委員会が中心の東日本大震災ボランティア活動隊の一員として、宮城県南三陸町に行っている。運動不足やストレス解消のため、そうめん作りなどレクリエーションや様々なニュースポーツ体験を実施しているもので、井上さんたちは、トランポ・ロビックスを担当している。

「お母さんの羊水の中にいるような状態なので自然と笑顔もでるようです。知らず知らずのうちに足の裏全体でバランスをとっていて体幹も鍛えられますよ」

汗をかくことに加え、日常にない揺れる動作が心身に良い影響を与えているという。

容易には癒えない心は、井上さんも経験している。自宅のマンションの一室の壁にできたひび割れをあえて残し「あの時を忘れないようにしている」とも話す。

今年10月に行われた兵庫県スポーツ推進委員有志による南三陸町でのボランティア活動。

今年10月に行われた兵庫県スポーツ推進委員有志による南三陸町でのボランティア活動。「ニュースポーツ体験」の一つとしてトランポ・ロビックスを紹介。日常的に使いたいという意欲に応えて、持参したミニトランポリンやポールウォーキング用のストックなどを寄贈し続けている。神戸女学院大学もテニスボール90個を寄贈した。

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