すごいすと取材記

大鳥圭介生誕地保存会 大鳥圭介塾 塾長 猪尾守之 さん(68) 兵庫県

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大鳥圭介の魅力を伝える

その頃、平成23年の大鳥圭介没後100年に当たる年に向けて、老朽化した生家を改築し、大鳥圭介を地域の誇りとして顕彰しようという機運が町の中で高まっていた。生家の前を流れる岩木川流域や近隣の自治会の役員で構成される「大鳥圭介公生誕地保存会」が組織され、県民交流広場事業の整備費や公募の寄付金を活用して、大鳥圭介の生家を「いきいき交流ふるさと館」として建て替え整備することとなった。保存会の会長である小林登喜夫さんから「大鳥圭介のことを勉強してくれないか」と頼まれた猪尾さん。「在職中は上郡に何も貢献してこなかったので、これからは、地域に尽くしたい」という気持ちになっていたことと、大鳥圭介の生き方に深く感銘を受けていたことが相まって、研究に没頭する日々を送る。

書店で本を手にするまで、大鳥圭介のことをほとんど知らなかった猪尾さん。資料を集め、研究を進めるうちに、時代を動かしてきた大鳥圭介の偉大な姿に魅了された。しかし、町役場の前に立派な銅像が立っているものの、町民でさえ大鳥圭介のことを知る人は少なく、認知度のないことを残念に思った。

「偉大な先輩のことを知って誇りに思ってほしい、上郡の財産であることを認識してほしい」という思いが、猪尾さんを駆り立てた。研究で得た知識をわかりやすくまとめた資料には、子どもたちにも地元の宝であることを伝え、上郡を好きになってほしいとの思いから、似顔絵を描いて親しみやすいものになるよう工夫した。

写真:上郡町役場前に建つ大鳥圭介像

上郡町役場前に建つ大鳥圭介像

平成21年、猪尾さんは、大鳥圭介の偉業を学び語らうために結成された「大鳥圭介塾」の塾長に着任。大鳥圭介ゆかりの地を訪ねてくる人の案内をするようになる。

平成22年、大鳥圭介ミニ資料館としての機能を併せ持つ「いきいき交流ふるさと館」が完成。猪尾さんの集めた資料や研究成果を収納し、公開する場所ができた。

ふるさと館では、第1、第3日曜日の午前にふれあい喫茶が営業され、町内外から多くの人が集まる。この時に合わせて大鳥圭介塾も開かれ、町の人たちに圭介の魅力を伝えている。塾には小学生も参加しており、子どもたちが地域の偉人を学ぶ貴重な場にもなっている。

写真:いきいき交流ふるさと館

いきいき交流ふるさと館

写真:猪尾さんの作った資料(いきいき交流ふるさと館)

猪尾さんの作った資料(いきいき交流ふるさと館)

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