すごいすと取材記

株式会社御影屋柿木貴智 さん(46) 兵庫県

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パリっ子も驚かせたオリジナリティ

復元後、松右衛門帆はバッグになって登場する。
「県内の伝統産業技術の集結も、松右衛門帆製品の魅力のひとつです。」
歴史研究家や工楽松右衛門ファンなどから声がかかり始め、さらに市役所のPRや柿木さんの営業活動の甲斐もあり、松右衛門帆のバッグはじわじわと世の中に広まっていった。
「一般帆布との違いや歴史を説明することで、ストーリーが付加価値になっていきました。」
染色は多可郡、織は西脇市の播州織、なめした革はたつの市、縫製は豊岡市という伝統産業の産地を集結させた「オール兵庫」にこだわり、「五つ星ひょうご」の選定商品にも選ばれた。バイヤーの目に留まり、百貨店での販路も開け、現在では全国20店舗の小売店でも取り扱われている。また工楽松右衛門にゆかりのある広島県鞆の浦では、地元NPO法人が販売に協力。さらに今年度は、パリでの常設展示、テストマーケティングを実施する経済産業省近畿経済産業局の「Challenge Local Cool Japan in パリ」にも選定され、「こんなおもしろい生地は見たことがない」と上々の評価を得ている。
「周りの人には、苦労ばかりに見えていると思います。でも、僕は楽しいんです。」
そう言い切る柿木さんには、柿木さんならではの想いがある。

バッグを求めて遠方からも人が訪れる「御影屋」の店舗

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