すごいすと取材記

駅舎工房「モン・ファボリ」北垣 美也子 さん(41) 兵庫県

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法華口駅の風景になりたい

電車が見えなくなるまで手を振り続ける。

電車が見えなくなるまで手を振り続ける。

手を振るスタイルは航空機の誘導員がモデル。「飛行機に乗った時、自分だけに手を振られ、応援されているような気がして感動した」というのがきっかけだ。
「乗り物って、みんな何か想いを持って乗っているもの。伝わるものがあればいいなと思って、出迎え、見送りに手を振ることを始めました。人と人が一瞬触れ合うだけですが、通り過ぎる瞬間に感じるものがある駅って、すごい場所だと思います。だからこそ、特別なものをつくるのではなく『何かいいな』という空気がそこにあればいいと思うんです。」
最初は写真を撮るために来ていた人が、カメラを持たずに訪れるようになった。ふらっと来てパンを食べ、コーヒーを飲み、自分の時間を過ごしてくれるのがうれしいと北垣さんは言う。
「私はいつも、法華口駅の風景になりたいと思って手を振っています。地域の一部になって、そこに当たり前のように存在していたい。」
北垣さんにとっては、パンを焼くのも、ボランティア駅長として手を振るのも、歌手として CD を出したのも、テレビに出るのも目的は一つ。たくさんの人のつながりを表現する者として、自分を役立ててもらうため。
「CD を出してよかったと思うのは、駅がある東笠原町のみなさんが夏祭りや敬老会などに呼んでくださること。こんな形で地域の方々と交流できるなんて、思ってもみませんでした。」

昔使われていた切符売り場越しにパンの受け渡しが行われている。

昔使われていた切符売り場越しにパンの受け渡しが行われている。

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