すごいすと取材記

神戸大学農学研究科地域連携センター 特命助教清野未恵子 さん(35) 兵庫県

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環境調査に地域力を

 清野さんは、チルドレンズミュージアムのスタッフとして仕事をする傍ら、平成23年2月から、神戸大学篠山フィールドステーションの地域連携研究員として、学生、地域住民と共に地域の課題解決や、連携研究、交流事業を進めてきた。

 丹波地域では、平成20年から地域で活動する大学生と高校生が協働し、自然環境に配慮した地域づくりを支援する事業が始まっている。昨年度は、篠山産業高校丹南校と篠山鳳鳴高校の生物部、神戸大学、篠山市で「地域いきものラボラトリー」を結成。市内の生物調査と環境DNA抽出用の採水活動を行い、希少種であるアカザとスナヤツメのDNAの抽出に成功する。

 
高校生たちとの環境調査。

高校生たちとの環境調査。参加した親子連れから「これからも機会があったら調査に加わりたい」と言われた清野さん。「こうして篠山市内の生き物を市民で調査する体制を少しずつ整えていきたい」

 高校生たちは、外来種の駆除イベントにも参加。外来種の駆除が必要なことを、イベントに参加した親子連れに伝えるために寸劇を披露した。生徒たちは自分に割り当てられた外来種の役になりきるために、その生物の動きや特性を調べて演じた。「知ってもらうためには、まず、自分たちが知らなくては・・・」と、生徒たちはたくさんのことを学び、地域の課題である外来種についての知識を深めた。

 生徒たちを指導した清野さんは、「高校生と大学生がともに現場を体験し、気づきを共有する。ここで得たものが、将来きっと、地域づくりに役に立つと期待し、その行く末を温かく見守っていきたい」と言う。

外来種駆除の必要性を伝える高校生たちの寸劇

外来種駆除の必要性を伝える高校生たちの寸劇「外来種ってなあに」

 市民が参加する環境調査では、参加者は自宅周辺をモニタリングする。貴重な生物が存在していることを知った人たちは「そんなすごいものがあったんけ」と驚きの声をあげた。

「調査結果に一緒に驚き、その気持ちを共有できることが嬉しい」と清野さん。

 身近にありながら、普段は気づかない地域の資源を知ってもらうことで、ふるさとの魅力を見つめ直して欲しいと、自身が研究してきたこと生かしながら、地域の人たちとともに調査を続けている。

水の環境DNAを用いて生きものの存在を調べている様子

環境調査(水の環境DNAを用いて生きものの存在を調べている様子)

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