すごいすと取材記

小林林産 代表小林温 さん(62) 兵庫県

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指導林家として地域の林業を担う

小林さんは山仕事の一切を家族で行うことで堅実な山林経営を行うかたわら、林家として地域でのつながりも重要視する。

平成11年、兵庫県の指導林家に認定された小林さんは、その後、指導林家会の会長に就任し、公の場で活動する機会が増えた。指導林家とは、兵庫県の認定を受けて県内で林業振興のための指導的な役割を果たす人物のことを指す。

指導林家会の活動の中で小林さんが最も力を入れているのが、平成21年から始めた「壊れにくい道づくり講習会」だ。きっかけは台風によるあの作業道の崩壊だった。

事故後、いつまた同じことが起こらないとも限らないと考えた小林さんは、道づくりの大家として全国的に知られる大阪の指導林家・大橋慶三郎さんに師事した。それを契機に大橋さんを宍粟に招き、実践的に道づくりを学ぶ場を設けた。現在は、大橋さんのお弟子さんが講師を引き継ぎ、毎年続けている。

写真:山道での講習会。30名ほどが話に聞き入っている

講師(左から2人目)を招いての「壊れにくい道づくり講習会」

写真:山の中の作業道

周到な調査と綿密な計算により付けられた作業道

小林さんはこれからの林業にとって、壊れにくい道づくりは必要不可欠だと力説する。長年にわたって作業道が使用可能になることで、作業効率の改善やコスト軽減をもたらすだけでなく、災害に強い山になり環境保全にも貢献できる。

「結果として、我々林家が本来果たすべき『森林を守り育てる』ことにつながる」という小林さんの言葉から、道づくりにかける並々ならぬ意気込みが伝わる。

指導林家会は、他にも林業を志す人向けに研修会を開催したり、イベント会場では一般の人向けに林業機械やチェーンソーなどの操作体験コーナーを設けるなど、林業界振興のための旗振り役も務めている。

写真:研修生の話を聞く小林さん

兵庫県指導林家会主催の林業体験では、26名の研修生のうち
小林さんが16名を受け入れ、のべ6日間にわたり指導した。

写真:実際に木を切る研修生と見守る小林さん

林業体験の研修生にチェーンソーの使い方の指導する小林さん

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