すごいすと取材記

かみかわ田舎暮らし推進協会 会長前川光義 さん(70) 兵庫県

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1人親方の力を結集

神河町に生まれ育った前川光義さんは、会社員として3年間、姫路まで通った。異動の辞令が出たときに、自宅からの通勤が困難になったことから神河町で働くことを決意。ものづくり好きだったことから、大工の親方に弟子入りして、修行を積む道を選んだ。

前川さんが飛び込んだ建築の仕事は、一匹狼で働いている人がほとんどだ。平成4年、前川さんは地元の仲間と兵庫土建組合神崎分会を立ち上げ、建築に携わる職人が集まり、連携を図る組織を作った。普段1人親方として仕事をしている人たちが力を合わせ「地元の仕事は、地元の職人で」という思いが実り、越知谷小学校(当時の越智谷第一小学校)の建築を手掛けることになる。森林に囲まれた神崎町(現・神河町)の木材を使い、匠の技を活かした木造校舎の改築工事は、平成15年4月末に着工し、翌年1月末に完了。工事中は、各地からの視察が相次ぎ、注目を集めた。

「一人ひとりの力がまとまり、大きな仕事ができた達成感と、仕事を通じて組合の仲間意識が強まりました」

越知谷小学校の建設を経験した匠たちは、力を合わせて取り組むことで、できる仕事の大きさや完成度の高さを実感。これを皮切りに、神崎分会として取り組む仕事が増え、平成24年には、神崎小学校・幼稚園の建設にあたった。

木造建築の神河町立越知谷小学校。
子どもたちは糠を入れた布袋で床を磨き、校舎を大切に使っている

木造校舎の越知谷小学校

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