すごいすと取材記

かみかわ田舎暮らし推進協会 会長前川光義 さん(70) 兵庫県

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技術を伝える「木造インターンシップ」

平成17年9月、神崎分会は日本工科専門学校(現在の日本工科大学校)からの申し出により、インターンシップを受け入れることとなった。学びの場として選んだのは、越知谷小学校前のバス停待合所の建築。雨風を凌ぐことができず、利用する小学生が可哀想だと思っていた会員たちの提案がきっかけだ。

14名の学生が参加して、3泊4日の木造インターンシップがスタート。木材の特性や加工技術、実習建築物の細かい施工方法についての講義を受けた後、建築実習が始まる。予め参加学生による設計デザインコンペを行い、地域住民と小学生の人気投票で決まった図面に基づき、地域の山から切り出した木を使って、待合所が作られる。道具を使う時のコツや作業のかんどころなど、座学ではなく、直接匠の言葉や身のこなしから得ることは、計り知れない。

木造インターンシップの学生たちと共に「越知谷小学校前」バス停待合所を建設

小学生や地域の人たちが待ちに待った「越知谷小学校前」バスの待合所が完成した

5年目から県立龍野北高等学校、県立東播磨工業高等学校が加わり、平成22年に尼崎市立尼崎産業高等学校、平成26年には京都府立宮津高等学校からの参加者も受け入れた。

「インターンシップを経験でき、将来のことについて真剣に考えるようになった」「地域の人たちの団結力、温かさ、親切さ、人情に感激した」と、生徒たちは口々に語り、指導する前川さんたちも、若者とともに汗を流し、ものづくりを通した交流に喜びを感じているという。インターンシップによって、町内には様々なデザインのバス待合所が完成し、古民家再生や花壇づくり、銀の馬車道交流館の改修なども行われ、まちの魅力づくりに貢献している。

木造インターンシップに参加した生徒は「道具は、ただ使うだけではダメだという事を教えてもらいとてもいい経験ができた。大工さんの技術に魅了され、あこがれを持った」と、語った。

銀の馬車道交流館 木造インターンシップの学生と共に入口を改修し、翌年には外部の板張(下半分)を改修した。

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