すごいすと取材記

NPO法人 関西ブラジル人コミュニティCBK松原マリナ さん(63) 兵庫県

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「私たちは移民なんだ!」気づきから始まったボランティア活動

昭和63年、札幌への来日時はちょうどブラジル移民80周年。テレビ局の記念番組に出演した際、初めて「移民」という感覚が芽生えた。
「当初は、自分たちが移民だという意識もなかったんです。その時初めて、もっと両親から移民について聞いておけばよかったと後悔しました。」

当時小学校低学年だった長女は、日本語も日本の社会もわからない上、学校からは読めないプリントを山ほど持ち帰ってくる……。学校生活に慣れるだけで精いっぱいだった。
「ブラジルから仕事のために来日して来た大人たちは、読み書きができません。これがいちばんの困りごとです。家に届く書類はみんな日本語、しかも漢字。小学校の入学案内のハガキさえ、読めないから、捨ててしまう人も多くて……。」
「自分がそうだったように、困っているお母さんたちの助けになりたい。」そう思った松原さんは、長女の応援を支えに自分の経験を学校ボランティアとして活かそうと決心した。

「高校入試の準備で外国人登録証明書の提出を求められ『なぜ外国人には登録証明書が必要なの?』と疑問を持った次女が、移民について調べ始めました。知らないことを知らないままにしていてはいけないと、改めて気づかされたこともありました。」
移民の子孫として、ブラジルでの経験や日本で学んでいること、思い出すこと、感じること……。ブラジルと日本のつなぎ役として、すべてを伝えてゆきたい。当時の思いは、現在も変わることなく松原さんを支えている。

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