すごいすと取材記

NPO法人 関西ブラジル人コミュニティCBK松原マリナ さん(63) 兵庫県

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時期を待つ

「ボンジーア!」「チャオ!」
隣の事務所の日本人たちが、気軽にポルトガル語で挨拶をかわしてゆく。
「これが共生の基本だと思う」と松原さん。
かつて10年暮らした地域で、近隣住民から挨拶を返してもらえない日々を過ごした松原さんファミリー。今でもレストランに入っても、ポルトガル語で会話を始めると「なぜ日本人の顔でブラジル人なの?」「なぜここにブラジル人がいるの?」といった怪訝な顔で見られることも多いという。
「直接かかわることの少ない日本人には、私たちの存在を理解してもらうことが難しい。あなたの隣人には、違う国籍の人もいるんだよって、国民全体が理解して受け入れることができたら、本当の多文化共生の国になります。」

そのために必要なこと。それは、我慢ではなく「時期を待つ」ことだと松原さんは言う。
「焦らずに、順番に、時期を見ながら活動を続けてゆくことの大切さを感じます。勉強している子どもたちも、すぐできるのじゃなく『いつか』時期がくる。自分の力で日本での生活ができるようになるのも『いつか』。今、私たちにあるもの、できていることを、少しずつ増やしていけばいい。時期を待つことは大切ですね。」

CBKもいつかは解散する日が来るかもしれない。でもそれは「多文化共生」が広がって、みんなが仲良くなれたことを意味していると言う松原さん。いつかCBKが、支援団体からひとつのコミュニティになる日を、松原さんは待っている。

(公開日:H28.12.25)

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