すごいすと取材記

三木城下町まちづくり協議会宮脇大和 さん(50) 兵庫県三木市

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あるものを活かせ! まちづくりへの挑戦

一つ一つの「点」として存在していた金物を、地域ブランドの「面」にすることでPRができたように、一軒一軒の店舗の「点」が商店街という「面」になることで、地域を盛り立てることができる。そんなまちづくりに宮脇さんが携わり始めたのは、「三木城下町まちづくり協議会」の一員になった10年以上前のこと。その後、事務局長となり活動の中心を担うようになったある時、目に留まったのがナメラ商店街だった。
「包丁を買いに来てくれた人が、『子どもの頃みたいで懐かしい』『おばあちゃんの家に来たみたい』と、人が歩いていない商店街や、古い木造の建物を見て喜んでくれるんです。市外から来た人は都会にはない景観だとほめてくれる。これをPRしたらいいんじゃないかと気づきました。」

 

看板が上がっていても廃業した店舗があり、昼間でも多くのシャッターが下りているナメラ商店街。

<看板が上がっていても廃業した店舗があり、昼間でも多くのシャッターが下りているナメラ商店街。>

 

そこで生まれたのが、昭和レトロをテーマにしたイベント「レトロヂ」だった。ミゼットやスバル360など昔の名車パレードや、昭和に流行った映画のポスター展示、「のど自慢」などのステージイベント、昭和を代表する芸能人の招へいなど、開催してみると昭和レトロが好きな人たちに大盛況。商店街をまっすぐ歩けないほどの観光客が押し寄せ、6回目になる今年も大いににぎわった。

 

コメディアンの大村崑氏も参加するなど、大勢の観光客でにぎわう「レトロヂ」。

<コメディアンの大村崑氏も参加するなど、大勢の観光客でにぎわう「レトロヂ」。>

 

この他、商店街を駆け抜けるリレーマラソン「三木ナメラン」や、歴史の町ならではの戦国時代をテーマにした歴史イベントも開催。その背景にあったのは「新しいことをするのではなく、もともと町にあった資源として生かせるものを見落としているのではないか。それを見つけて知ってもらうことが、まちづくりにつながるのではないか」という気付きだったという。
「自分のまちの歴史や地場産業を振り返った時に、ちょっと恥ずかしいとか、人には言いたくないとか、中にいると良さがわからないことが、角度を変えて見ればPRにつながることが意外とあるんですよ」と楽しそうに語る。
「金物にしても、油まみれになって決してキレイな仕事とは言えないかもしれませんが、ものづくりという意味では本物を作っているんだというPRになりますから。」
アイデアや人とのつながり、理屈抜きで地元が好きだという郷土愛を背景に、イベントを成功させていく宮脇さん。次の目標は「自ら考え、自分たちの町は自分たちで創るという意識を持った後継者を見つけること」だと語る。

 

レトロヂを企画・運営する三木城下町まちづくり協議会の役員や関係者の皆さん。

<レトロヂを企画・運営する三木城下町まちづくり協議会の役員や関係者の皆さん。>

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