すごいすと取材記

旧グッゲンハイム邸 森本アリ さん(44) 兵庫県神戸市

ギャラリーを見る

町の大きさは人間サイズぐらいが一番

塩屋の町の中には、実は信号が一つもない。
「最近は、それが自慢になったりします。『普通電車しか止まらないのも悪くないよね』って言われたら、『ATMがないのも、さらにいいぞって(笑)』。便利になりすぎたことで、かえって”ちょっと不便なこと”が楽しめる?というふうに、町の評価が変わってきたと思うんです。最初から車を持たないという選択をして、車が少なく人が道の真ん中を歩ける町がいいと、子育て世代が塩屋に住み始めるケースも増えています。」
歩道を確保する道幅もないため、すれ違いざまに「すみません」と言葉をかけ合い、コミュニケーションをとらざるを得ないところも魅力の一つ。

森本さんが大事にする、震災前からの風景を色濃く残した、ノスタルジックな塩屋の町並み

<森本さんが大事にする、震災前からの風景を色濃く残した、ノスタルジックな塩屋の町並み>

 

「車が通れないのは当たり前くらいの『ちょっとややこしい』この細い路地も『人間サイズ』。塩屋のいいところです」と森本さん。
「新しくできた店の3歳児が店の周りをうろうろして、その子を隣近所の店主たちが共同で見守るようになると、そこに新たなコミュニケーションが生まれ、子育て中のお母さんたちが集まるようになったり。一つの家族や一つの店で、町が変わるんです。この町のスケールならではの、コミュニティのでき方でしょう?」と微笑んだ。
「家々が肩を寄せ合っているみたい」。
家の屋根が、いろいろな方向を向いて建つ塩屋の町。その様子を表現したこの言葉に、森本さんは魅了された。肩を寄せ合う家々は塩屋の原風景、まさに人間サイズの町そのものだ。

(公開日:H30.02.25)

(公開日:H30.02.25)

1 2 3 4 5 6 7