すごいすと取材記

近畿タクシー(株)森﨑清登 さん(64) 兵庫県

ギャラリーを見る

みんなの力で、震災の町を観光の町へ

FMわぃわぃと協力し、リアルタイムな交通情報の提供を行った。

震災以来、森崎さんは街の集まりに顔を出し始めた。出会う人、出会う人に名刺を配り「何かないですか?」と声をかけ続ける。そこで森崎さんは地元FM局「FMわぃわぃ(*)」と出会い、交通情報の提供で復興支援に参加。さらに平成11年には、7つの商店街が力を合わせた復興イベント「復興大バザール」で乗り合いバスを走らせた。
「用意するものなんて何にもいらん。そのままでできる!」
ありものでできる、まちづくりの手ごたえをつかんだのだ。

まちづくりをきっかけに商店街の組合員となり、現在も会合に参加している。

「長田を観光の町にしよう!」
森崎さんは商店街の会合で、そう言い続けたという。
「震災から5年、長田の町は視察団の受け入れで疲れてきてたんです。だったら視察団を観光団にしようって。」
「何もない所へ、何を見に来るんや」とあきらめていた商店街の人々に、森崎さんは訴えた。
「あなた方の目の光を見に来るんです。5年間の頑張りを見に来るんです。それが観光名所です。それが観光資源ですよ。ここでしか語れないものがありますよね。震災の体験を通して、伝えないといけないことがあるんじゃないんですか。」
その時、声があがった。「ぼくはええと思う」「そうや!」「やってみよか」
いつしか全員の手が挙がっていた。こうして長田は観光の町へと動き出し、最初の取組みとして修学旅行生の受け入れがスタートしたのだった。

*震災翌年に開局した多文化・多言語コミュニティ放送局。災害被災地へのラジオによる情報伝達を広めるきっかけとなった。平成28年4月よりインターネット放送へ移行。

1 2 3 4 5