すごいすと取材記

認定NPO法人コミュニティ・サポートセンター神戸 理事長中村順子 さん(68) 兵庫県

ギャラリーを見る

神戸で被災した者として

ボランティア元年といわれた当時、被災者は多くの人たちにお世話になった。ありがたいけれど、半年間も「ありがとう」と言い続けるのがしんどくなったという声を耳にした。お世話をされていた人も、料理や運転など何か人の役に立つ術を持っている。中村さんは、「今度は、人の役に立つ立場になって、ありがとうと言ってもらいたい」という人たちの声を実現させる仕事がしたいと思った。

震災翌年の平成8年10月、個人や団体の思いをつないで形にする中間支援組織「コミュニティ・サポートセンター神戸(CS神戸)」を立ち上げた。その3年後に兵庫県で初となるNPO法人格を取得、平成25年には、「3000円以上の寄付者の人数が年平均100人以上」などの条件をクリアして「認定NPO法人」となった。これまで300団体の立ち上げにかかわるほか、障がいのある人の就業機会を創出するなど、幅広い事業を展開している。

反発されたり、葛藤も多かった。「自立と共生」をうたい「あなたのできることは何ですか」という声かけに、辛い生活を強いられている人から「あんなえげつない女はおらん」とドアをけられた経験もある。

「外から来ている支援者には言いにくいこと。ここに住んでいる私だからこそ言わなければならない」

衝突することはあっても、決定的な別れにならないように「いつかまた、ひとまずさようなら」という思いで手紙を書いたり、つながりが途切れないように努めた。

CS神戸

東灘市役所向かいのビル1階に、平成23年に移転したCS神戸。レストランだった店舗を、NPO立ち上げ時に支援した大工の市民活動グループが事務所仕様に改装した。スタッフにとって「走り続けている」イメージの中村さんだが、手作り漬け物やジャムを配りねぎらう一面も。

1 2 3 4 5 6