すごいすと取材記

いえしまコンシェルジュ中西和也 さん(28) 兵庫県

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まちなみが語る家島の歴史

家島の玄関口、真浦港には姫路港から高速船で約30分。船から降り立ったところで、中西さんにお会いする。

家島在住の中西さんは“いえしまコンシェルジュ”。コンシェルジュの名の通り、家島を訪れる観光客の要望に応じて、しま歩きガイドや体験プログラムを提案、提供している。

家島、真浦港にてガイドを行う中西さん

早速港で家島についてレクチャーを受ける。

「家島諸島には家島を含む44の島があります。そのうち、人が暮らしているのは家島、男鹿島、坊勢島、西島の4つです」

位置関係や人口などについて教わった後は、中西さんのガイドでまちを歩いてめぐる。
「みなさん離島と言えば、仕事は漁業か農業、建物と言えば木造の平屋や二階建てをイメージされますが、家島はちょっと違うんです」

そう。正面に見えているのは、一見小さな離島らしくない豪華なビル。

家島港すぐのビル

「古くは大阪城。近年では神戸空港、関空、中部国際空港といった空港を始めとする大型公共工事の基礎となる石を家島で採り、運んでいたんです。神戸の復興でも家島の石が使われています」。実は家島は採石と海運業で栄えた島。港にはクレーンや造船ドックが並ぶ。

家島港、造船ドックやクレーン

港からすぐの、場所によっては車が1台通るのがやっとの細い道。
「ここが家島のメインストリート。道が細いから、家島の移動はもっぱら原付。中国やベトナムみたいでしょ」

朝どれの魚が並ぶ魚屋にも、まるでドライブスルーのように原付で買いにくる。

原付に乗ったまま魚の品定めをする男性

散髪屋さんをよくよく見てみるとなぜか釣り餌を販売している。島に一軒の本屋さんには文具や雑貨、さらに駄菓子売り場があり、島の子どもたちは買ったお菓子を食べながら座って本を読んでいる。さっと歩いただけでは見逃してしまうような、一風変わった島の暮らしぶりが中西さんのガイドで浮き彫りになる。

中西さんは言う。「家島を訪れた人は、ほとんどが魚を食べて、ぷらっとするだけで帰ってしまう。背景にある島独自の歴史や習慣、風習といったことを知る機会があれば、もっとおもしろさを感じてもらえるはず」

そうして約1時間半ほどの道のりをゆっくりと歩き、島の生活を見て回った。

活けのお魚を扱う魚屋さん

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