すごいすと取材記

特定非営利活動法人 神戸まちづくり研究所野崎隆一 さん(76) 兵庫県神戸市

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地元の人材を育てることから、復興は始まる

 

熊本地震から4カ月が過ぎた頃、野崎さんは南阿蘇村の副村長から一本の電話を受け取った。
「被災した800世帯への相談会を、南阿蘇で開いてほしい。」
そこで野崎さんは、地元の弁護士会やボランティアのネットワーク団体に協力を要請。集まったボランティアたちに、相談会で被災者にヒアリングを行う際の話の引き出し方や進め方、生活再建に向けての制度や補助金についての研修からスタート。相談会が始まると、ボランティア全員で一週間おきにケース会議を開催。誰かがアドバイスに苦慮した相談内容を全員で考え、解決策を導き出していった。
「ボランティアには様々な職業の人が参加していましたが、現場で実際に体験することで人材の育成につながりました。今ではノウハウが蓄積され、その後に起きた西日本豪雨の被災地でも、自分で相談会を開いたという人も現れています。現場が人を育てるんです。」
一緒に活動しながら体験を共有することで、結果的に人材が育つと野崎さんは語る。
「災害が起こると、専門家やコーディネーターを外部から連れてこようとします。一番大切なことは、専門家やコーディネーターが自ら現地で動くのではなく、復興を我が事だと思える地元の人を育てること。みんな地元には人材がいないと思っていますが、育てればちゃんといるんです。」
被災者の人生に関わる覚悟と共に、復興まちづくりに取り組む野崎さん。どんな時も、その視点は人に向けられている。

 

阪神・淡路大震災や東日本大震災の復興まちづくりの経験の伝達、住民同士の話し合いの場づくりとして「みなみあそ復興塾」を開催。

阪神・淡路大震災や東日本大震災の復興まちづくりの経験の伝達、住民同士の話し合いの場づくりとして「みなみあそ復興塾」を開催。

 

南阿蘇村での相談会の様子。

南阿蘇村での相談会の様子。

 

 

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