すごいすと取材記

都賀川を守ろう会岡本博文 さん(86) 兵庫県

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危険な場所から市民の憩いの場へ

発足時、都賀川は悪臭の漂う危険な場所だった。高度経済成長期に下水道の汚水が流れ込んだり、ごみが不法投棄されたりしたため、水質が悪化していた。岡本さんたちは、昭和55年、河川管理者である兵庫県神戸土木事務所に対し、魚道の設置を数度にわたり要望。2年後には工事が始まり、11年後の平成5年には全域に整備された。
 陳情と並行して、年5回の河川清掃、ごみの不法投棄、生活用水のたれ流し防止といった啓発活動、水遊び場を川床に設置するなど、住民たちが主体となって地道に取り組んできた。現在は、川には遊歩道も整備され、散歩やイベントの会場として活用されるなど、市民の憩いの場となっている。

灘・夢ナリエの開催地となった都賀川公園。行灯あかりや酒瓶あかりを灯し、
震災の経験や教訓を継承していく。

毎年5月に行われる鮎の放流。

毎年5月には近隣の幼稚園や小学校の協力を得て、鮎の稚魚放流イベントを会のメンバー100名で開催。平成元年より続くこの活動は地元の一大行事で新聞やテレビで何度も取材を受けている。行事を取り仕切るだけでなく、日ごろから川の美化活動に取り組む岡本さんは「朝起きると遊歩道に向かい、ごみが落ちていないか、異常がないか、見回りを行う。子どもたちが大きな声でおはようと挨拶してくれる。元気な子どもたちの姿を見ることが私の原動力」と、日々の苦労をものともせず、笑顔で語る。

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