すごいすと取材記

御崎ガラス舎オーナーオカモトヨシコ さん(31) 兵庫県

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きらきら坂のひまわり娘

「きらきら坂」に空き家が出た時のこと。オカモトさんの熱意と人柄を知る橋羽さんら地域の人たちから、店舗にすることを薦められる。願ってもない話だったが、腹をくくるまで数カ月かかった。

国立公園のため、いったん建物を壊すと新たに建てられないことから、「最低10年は腰をすえて」という要望に、「いいかげんな返事はできない。義士のまちやし」と悩んだ。坂の下にある、引き潮の時にだけ渡れる「たたみ岩」に寝転がり考え続けるうちに、海と空を染める夕陽が、心の奥まで熱くした。

「こんなロケーションは他にない」

平成25年、29歳の夏、覚悟を決めたオカモトさんは、赤穂市に住民票を移した。

橋羽さんらの紹介で県の女性起業家支援事業を知り、事業計画の相談に乗ってもらった。一人で店の内装をしていると「壁紙はりよんやあ」と、マルシェ仲間の大工さんが手伝ってくれたり、ふかした芋を持ってきてくれる人もいた。平成26年2月1日、この地に根をおろす思いをこめて名付けた「御崎ガラス舎」がオープン。父の言葉に誓った30歳になる4日前だった。

店舗の持ち主の妻で、赤穂観光協会に勤める上荷扶美子さんは「御崎を元気にしたいという周囲のみなさんの応援がすごかった。オカモトさんは人にも恵まれていますね」とほほ笑む。やがて、相生での受講者など御崎を訪れる人が増え、オカモトさんは「きらきら坂のひまわり娘」と称されるようになった。

以前は温泉街の食堂兼お土産物店だった店舗

以前は温泉街の食堂兼お土産物店だった店舗。オカモトさんのほか12人の作家作品の展示販売と体験教室をしている。きらきら坂を散策中、工芸を楽しむ様子をガラス戸の外からのぞきに寄ってくる人も多い。

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