すごいすと取材記

播但沿線活性化協議会 代表小野康裕 さん(55) 兵庫県

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地の者が地のモノを守る

地元の人々が、意図して、心がけて守らなければならないもの。小野さんが現在会長を務める「食・地の座」の活動も、そんな意味合いを持つ。

 

「地の者が、地のモノを、地の人に届ける」がコンセプトの食・地の座。

毎年、播磨の食材を使った新商品開発を行い、年1度姫路の酒蔵で開催される「味覚の展示場」において大々的に発表する。昭和30年代の酒蔵が立ち並ぶ敷地内で、食・地の座のメンバー30社ほどが出展。会場内では新商品を含め、様々な地元食材を使った食品やお酒が販売される。2日間に渡り約6,000人が訪れる、にぎやかな食のイベントだ。

味覚の展示場

味覚の展示場

食・地の座のメンバーは、播磨地域の農水産業、食品加工・販売業、酒造業や飲食店などを家業とする人たち。ファストフードやチェーン店の流入により、地域の多様な食文化の均一化や、それに関わる地元産業の行く末を案じ、活動が始まった。

 

昨年度は「播いて磨く播磨地の塩」がテーマ。出展メンバーは、播磨の海水を原料にした塩づくりからスタートし、それを使った新商品を開発した。

10年目を迎える今年からは、認定商品制度も導入。食・地の座ブランドとして、より広くアピールしたいという考えだ。

食・地の座のみなさん

左から展示場会場となる灘菊 川石社長、小野さん
食・地の座の事務局でプーレまつもと 松本社長、エルデベルグ平井 平井社長

「新商品が売れることで地域が活性化されるのではない。地の物を使った商品開発をすることで、地域の産業全体の活力が上がっていく」と食・地の座のメンバーは考える。

 

地域の食文化を守り、育てていくためには、生産から加工、販売、流通に至るまで、それに関わる全ての者が地域の産業を支えているという意識が不可欠なのだ。

小野さんは言う。「今までなら中間業者に任せていれば済んでいたようなことを、自分たちで考えなければいけないのです」

参加する企業の規模もそれぞれ違う食・地の座。お互いに刺激を与える会になっている。

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