すごいすと取材記

城崎温泉が教えてくれた、原風景こそ観光地。
チャンスは地方にある!

株式会社たびぞう 大林大悟 さん(41) 兵庫県豊岡市

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当たり前であることに、感謝のできる人生を

 

「旅で感動。感謝。」

大林さんが掲げる、たびぞうの経営理念です。感動できる旅を提供することは大前提。それに加え、非日常の体験である旅を終えて元の暮らしに戻った時、当たり前の日常に感謝できるほど、楽しかったと思える旅をプロデュースしようという想いです。
「留守を守ってくれた人がいるから、出かけることができましたよね。あなたがいなかったことで、家族が困っていたかもしれない。それでも旅に行かせてくれたことに、感謝しませんか。」と、お客様に声をかけると言う大林さん。「そう言われると、やさしい気持ちになれるじゃないですか。」と微笑みます。

当たり前であることに、感謝すること。それは大林さんが、事故による大けがで将来歩けなくなるかもしれないという不安と闘っていた時、同じ入院先で患者同士として出会い、その後亡くなった友人が遺してくれた言葉でした。
「精神的にどん底だった時、『お前は不足不満ばかり口にするけれど、余命宣告を受けた俺に比べればやることがあるだろう。俺よりずっとまし。全然いい。』と言われたんです。それ以来、彼の言葉は、当たり前であることへの感謝の気持ちを、引き出してくれるようになりました。『コロナ禍でもお客様を喜ばせてあげることができるなら、まだましだ。前進しよう。ダメなら修正すればいいだけだ。』と思えたんです。彼の言葉を思い出すだけで、この気持ちに立ち返ることができ、ピンチになっても何度でも踏ん張れるんです。」
そんな大林さんの今の喜びは、「城崎温泉街に新しい楽しみ方ができた」と、地元の人が城崎ぷちたびを喜んでくれることだと話します。
「特にうれしいのは、視点が違ってきたと言われることです。例えば城崎大橋は、車で走るとすれ違いにくい狭い橋でしかないんですが、電動バイクやトゥクトゥクに乗ると、川の風を受けながら渡る気持ちよさを楽しんでもらえます。『今までわからなかった魅力に気づけた』『こんなにいいところに住んでいたんだ』と、地元の人が言ってくれるのが何よりの喜びです。」
客足の戻りきらない状況で、城崎ぷちたびに利用客が集まり始めた頃、「今は、たびぞうが潤えばいい。」と喜んでくれた温泉街の方々の、共存共栄の精神に支えられてきたと話す大林さん。たびぞうを城崎の、さらには但馬の未来へつながる架け橋に、育てる挑戦が続きます。

 

 

小回りのきくトゥクトゥク

小回りのきくトゥクトゥク

 

城崎ガイドツアーのお客様と地元の人たちとの交流も

城崎ガイドツアーのお客様と地元の人たちとの交流も

 

大林 大悟さんのPOWER WORD「これがお前の運命や」

>大林 大悟さんのPOWER WORD

「40歳で歩けなくなる」と医師から受けた宣告。救急救命センターの病室の窓越しに、向かいのマンションで布団を干す女性を眺めながら、当たり前の日常に戻れない自分に涙する日々が続いていました。そんな大林さんに、前を向かせてくれた亡き友の言葉です。コロナ禍にあって事業継続がピンチを迎えた中、「何のためにたびぞうを立ち上げたのか、考え直すきっかけになった」と話す、この言葉の意味とは? 

 

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