すごいすと取材記

明延鉱山ガイドクラブ、NPO法人一円電車あけのべ 正垣智子 さん(55) 兵庫県養父市

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鉱山見学で気づいたふるさとの素晴らしさ

 

坑道の大きな入口に立った瞬間、冷たい風が足元からふわっと吹き上がってきました。ほのかな灯りに照らされた坑道には当時のままのトロッコのレールが走り、見上げた岩肌のあちらこちらが青やオレンジに輝いています。

「平成18年に、生まれ育った大屋町由良地区の福祉推進委員になった時、明延鉱山を見学する機会がありました。
その時初めて、ここが世界とつながっている場所であることを知り、自分がそんな地域に暮らしていたことに驚きました。
ここで採掘された鉱石があらゆる場所で使われる金属になること、そんな技術が地元にあったことなど、生まれ育った地域にある鉱山なのに、何も知らなかった自分が恥ずかしいと思ったんです。」

ちょうど同じ頃、明延鉱山のガイド養成講座がスタート。「明延鉱山のことを知ることができる」と軽い気持ちで受講を決めた正垣さん。
しかし「鉱山と一緒で、ガイドの勉強も深く掘れば掘るほど難しくて。専門用語も多く、最初は講師が何を話しているのかチンプンカンプンで、知らないことばかりでした。
わからないことを尋ねたり自分で調べたりするうちに、気が付けばどっぷりはまっていたんです。」

実際に案内をする練習では、学生時代に使った英単語の暗記カードを真似たメモを、ポケットに忍ばせながら臨むなど練習を重ね、平成18年11月ガイド養成講座を修了。 翌年3月にはガイドデビューを果たした正垣さんでしたが、「初めてのガイドは必死だったので、どんな案内をしたのかほとんど覚えていないんです」と笑います。

こうして、養成講座1期生の中で唯一の女性ガイドとして、正垣さんの活動がスタートしました。

 

明延鉱山の坑道

明延鉱山の坑道

 

鉱石や人を運んだ立坑(エレベーター)

鉱石や人を運んだ立坑(エレベーター)

 

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