すごいすと取材記

昔ごはんとおやつの時間 楽や 店主高橋陽子 さん(41) 兵庫県

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神河で手にした宝物

昨年4月、「昔ごはんとおやつの時間 楽や」はついにオープンにこぎつけた。

「楽や」で使っている食材は、小豆、柚子、ラズベリー、お茶など、多くが神河町産のものだ。野菜はパートのスタッフや近隣農家の人が分けてくれる。栗は神河町の生産者から仕入れたものを、近所の人の手にまかせて渋皮煮にしてもらう。

「作った人から手渡されるみずみずしい野菜や果物は、食べる人だけでなく、調理する私たちも元気にしてくれます。都会では手にできない新鮮な食材は、神河町に来たからこそ味わえる贅沢です」

楽や外観

神河町杉地区にオープンした、昔ごはんとおやつの時間 楽や
神河町では現在、空き家を活用した移住者による店が9軒でき、転入者は40世帯、104人に及んでいる。

手に入った食材の調理法が分からないときは、近所のお年寄りのところに出かけて行く。イタドリは茹でた後で水にさらし、あくを抜いてから炒めること。紫蘇の穂先の「穂じそ」は、湯通ししてから醤油につけ、佃煮にするとプチプチした食感が楽しめることなど、たくさんの事を教わった。時折ぜんまいや蕨を届けてもらうこともあり、乾物にする方法も伝授された。

集まってくる食材とそれを持ってきてくれる人、一緒に働いてくれる人、笑顔で「美味しい」と言ってくれる人。「全てが神河に来て得られた宝物」と高橋さんは語る。

お昼ごはんのセット

「楽や」のお昼ごはん。主食の育玄米(はぐみげんまい)は、朝来市や夢前町の玄米に小豆、天然塩を一緒に炊いて熟成させる。

「楽や」で提供されるのは食事やお菓子だけではない。フラワーレッスン、竹かご編み、播州織を使ったソーイング教室などのワークショップが開かれ、地域交流の場にもなっている。

高橋さん自身も、播但沿線各駅のまちの活性化について議論する「駅前トーク」など、さまざまな地域おこしイベントに顔を出す。空き家を改修して店を開くまでの経緯や、よそ者の目から見た神河町の魅力など、移住者ならではの視点から積極的に情報の発信を続けている。

駅前トーク

播但沿線活性化協議会がJR播但線各駅で開催。詳しくはこちら

トークイベント中の高橋さん

JR播但線長谷駅での駅前トーク (平成26年7月20日)

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