すごいすと取材記

NPO法人ゲートキーパー支援センター 理事長竹内志津香 さん(55) 兵庫県

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就職相談からゲートキーパー育成へ

就労支援の職場で相談員を務めていた竹内さんが自殺防止に関心を持ったきっかけは、平成20年に起こったいわゆるリーマンショックだった。それまで順調だった企業からの求人数が激減し、仕事が決まらず職にあぶれる人が続出した。

その頃から、相談の中で「生きていても仕方がない」と涙ぐむなど、うつ的な様子の訓練生が増えてきた。

「あまりにも疲れている相談者の多さに愕然としました。まさか自殺してしまうことはないだろうと思いつつも、もしかしたらという不安を抱えていました」という竹内さん。

悩みを抱える人に寄り添う必要性を感じ、心理カウンセラーの資格も取得したが、自殺を考えるほど深刻な状態の人への対応には自信を持てないでいた。その頃、ゲートキーパーという存在を知り、関心を持った竹内さんは東京で開かれた養成講座に参加した。

写真:女性3名の写真

竹内さんが講座を受講したルーテル学院大学の認定講師・岡田先生(中央)、
赤穂健康福祉事務所・笠井さん(右)と。

「命の門番」とも呼ばれるゲートキーパーとは、会社員や主婦、学生といった一般の人が、身の周りにいる人たちの発するSOSをこまめにキャッチして悩みの相談に乗り、専門の支援先につなげながら、自殺に至るのを未然に防ぐ役割のことだ。

「独りで悩みを抱える人に寄り添うゲートキーパーが、職場や家庭、地域などでもっと増えていけば、多くの人たちが救われる」

そう考えた竹内さん。その頃は関西で養成講座を開く団体がなかったため、自ら立ち上げることを決意。平成24年12月、NPO法人ゲートキーパー支援センターを設立して理事長に就いた。

写真:NPO法人認証後、兵庫県庁前にて竹内さん

平成24年12月20日、兵庫県からNPO法人の認証を受け活動を開始した。

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