すごいすと取材記

淡路東浦ため池・里海交流保全協議会谷正昭 さん(70) 兵庫県淡路市

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喜びも失敗も活動の糧(かて)に

 

「今ほど娯楽が多くなかった小学生の頃、かいぼりは遊びの一つでした。泥を流す前に大人も子どもも網を持って池に入り魚をすくうんですが、鯉が足にぶつかってくるんです。『足に当たった!』って大騒ぎしながら追いかけては逃げられる……。面白かったですね。私にとって、ため池に関心を持つきっかけとなったのが、かいぼりだったんです。」
自らもため池を所有しているため、美しくなったため池を眺める田主の喜びがわかると話す谷さん。 「だからこそ会長として10年間も、続けてこられたのかと思います。一つのことをやり始めたら途中で手を引きたくないという、技術者ならではの性格もあるのかもしれませんが。」
そんな想いのこもった取り組みだが、時には思わぬ失敗も招いた。
「底樋が詰まって全く水が流れない、泥も流せない、準備作業を2時間も3時間も繰り返してもらちが明かない。貴重な時間を使って集まってくれたボランティアの人々を堰堤(せきてい)の上で待たせ、ただ時間だけが過ぎて終わってしまったこともありました。また、実施直前になって突然『もうやらん!』と池の所有者が言い出し、中止せざるを得なかったこともありました。みんなの気持ちが一つになり、同じ方向に向かう大変さを考えさせられることも多かった」と谷さんは振り返る。
こうした様々な日々を積み重ねてきた10年間、決して順調に進むことばかりではなかった中、谷さんには自分を元気づけてきた言葉があった。

 

「第2回インフラメンテナンス大賞」にて農林水産大臣賞を受賞

「第2回インフラメンテナンス大賞」にて農林水産大臣賞を受賞

 

 

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