すごいすと取材記

NPO法人淡路島アートセンターやまぐちくにこ さん(43) 兵庫県

ギャラリーを見る

島とつながる手段

淡路島の中部に位置する洲本市。神戸市から高速バスで1時間ほどで到着する。

「日曜日とかは、観光に来た方を昔よりずいぶん見かけるようになりましたよ」。

やまぐちさんは洲本市出身。一度淡路島を出て、戻ってきたUターン組だそう。

当時淡路島に大学がなかったこともあるが「ご近所の目とか井戸端会議、そういう世間が狭い感じが嫌いで、島を出た」と話すやまぐちさん。美術系の大学を卒業し、大阪で就職する。

ところが数年で退職。「なんかマンションで会ってもあいさつしない感じとか、都会の暮らしが今ひとつ合わなかった」と高校生以来の淡路島生活に戻ることに。

その後結婚、出産。育児生活が始まるが、初めての経験に手探りの日々が続く。試行錯誤を続ける中で、もっと積極的に地域とのつながりを持とうと思い至ったやまぐちさんは病院の託児所で子どもたちに絵を教えることをスタートさせる。それが評判を呼び、やがて公民館や個人宅で絵や造形を教えるようになる。そのうちに淡路島に伝わる民話の絵本づくりを手がけ、市民ギャラリーを立ち上げたいという思いを抱くまでになった。

「戻ってきたものの、だからといってやっぱり島は好きなわけではない。そんな中ようやく見つけた、島と関わる手段がアートだったのかな」。

洲本市民工房にて

洲本市民工房にて

1 2 3 4 5