すごいすと取材記

NPO法人生涯学習サポート兵庫 理事長山崎清治 さん(42) 兵庫県

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「あそび」の力を伝える

旅に出るつもりだったが、「人を育てる」ことの楽しさを教えてくれた恩師である勝木洋子さん(現神戸親和女子大学教授)に声をかけられ、県立こどもの館で働き始めた山崎さん。

数カ月後、山崎さんは、大学時代にボランティア活動をともにした榎本英樹さんから「兵庫県リアカー徒歩縦断(チャレンジウォーク)」を一緒にしないかと誘いを受ける。チャレンジウォークは、子どもの生きる力を育むため、子どもたち自身がリアカーを引きながら地図を頼りに進路を考え、瀬戸内海から日本海までを縦断するものだ。

山崎さんは、若者の自尊感情の欠如や社会力不足などの問題は、結果を重視する社会体質が原因のひとつではないかと感じ、「あそび」の力を伝えることが必要だとの思いを持っていた。「あそび」で大切なのは結果ではなく、どんな気持ちや方法で遊んだかという「過程」と捉えたものだ。だからこそ「あそび(体験プログラム)」を通して多くの人と共感することは現代の社会問題の解決につながると考えた山崎さん。

「やるならあそびにとことん価値をつけよう」

学生時代に経験した「両者が喜び合える事業」を持続可能なソーシャルビジネスにつなげたいと、榎本さんとともにNPO法人生涯学習サポート兵庫を立ち上げる。

やがて賛同するメンバーが増え、「無人島一週間自給自足生活挑戦(チャレンジアイランド)」や多彩な講演活動など、活動の幅を広げていく。

責任感や自立心を養う兵庫県リアカー縦断のチャレンジウォーク。

責任感や自立心を養う兵庫県リアカー縦断のチャレンジウォーク。
挫折と達成感を味わう子どもたちを見て山崎さんと榎本さんも毎回涙を流す。

生涯学習サポート兵庫には職員10名のほか、多彩なあそびクリエイター(講師)が所属。

生涯学習サポート兵庫には職員10名のほか、多彩なあそびクリエイター(講師)が所属。
変形労働時間制で子育て中の女性も働きやすい職場だ。山崎さん(中央)の右が榎本さん。

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