すごいすと取材記

岩座神地域協議会安田利雄 さん(65) 兵庫県

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「いさりがみ棚田米」づくりは、次世代が生きていく場所をつくること

棚田は一枚一枚の面積が小さく生産効率が悪い上、急な斜面や高所での作業といった危険が伴う場合もある。
「そこを活かして、米に付加価値をつけられないか」。
そう考えた安田さんは、棚田で取れるお米を「いさりがみ棚田米」と名付け、ブランド米として売り出すべく力を注いでいる。
「千ヶ峰からの源流は冷たくきれいで、どこにも負けない良水です。高い標高が昼と夜の温度差を生み、米の旨みを引き出します。空気もきれいですしね。」

多くのリピーターに愛される岩座神のおいしいお米

多くのリピーターに愛される岩座神のおいしいお米

一方20年前から、そばの栽培にも着手。そばがら枕やクッキーなど、集落の女性有志や高齢者たちがそばの製品化に取り組んでいる。
「せっかく米やそばをつくっても高く売れない、つくるだけ損、買うほうがいい。それではダメです。米やそばが高く売れれば、棚田でつくる意欲が湧いてきますから。」
若い世代が地元を離れ、過疎化による限界集落としての危機感を抱える日々。付加価値のあるブランド米やそば粉を生産できれば、岩座神で生活する手段が生まれ、都会に出て行った若い世代が帰って来ることができると、安田さんは言葉に力を込める。
「こんなへんぴなところでも、考えればいくらでもできることはある。子どもたちが村を出て行くことを、心配ばかりしていても始まりません。ここで生きていける場所をつくってやらなくちゃ。」
岩座神で付加価値のある米をつくること、棚田でつくり続けること。安田さんのこだわりには先人が守り継いできた地元に込めるさらに大きな想いがあった。

岩座神で育てたそばを使ってのそば打ち体験

岩座神で育てたそばを使ってのそば打ち体験

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