すごいすと取材記

吉田利栄 さん(87) 兵庫県朝来市

ギャラリーを見る

風景の撮影は、地元を知り歴史を学ぶこと

「写真は、偶然との出会いです。」
風景を撮るということは、24時間365日待機しているということだと言う吉田さん。
「例えば、朝焼けを撮っただけなら当たり前の風景ですが、時折、太陽の光が真っ赤な柱になって写ることがあります。その現象が起きない限り、いくら撮ろうと思っても撮れません。想定外の一瞬の輝きが絶景につながるんです。私が年200回以上も竹田城跡に足を運ぶ理由はそれです。時間や季節によって異なる姿があります。同じ写真は二度と撮れません。偶然に出会えるか、出会えないか。風景を撮影する魅力は、そこにあるんです。」
そんな吉田さんが朝来市の絶景をカメラに収められる理由は、もうひとつある。半世紀以上もの間、山に登り地域を歩いたことで、竹田城跡の歴史や古城山の地質、地元の地形を誰よりも深く知り尽くしていることだ。
「わかっているので、イメージを描きやすいんです。朝の冷え込み具合で霧が深そうだとか、この天候なら今夜は星が出るなと想像がつきます。丘陵地の勾配、けもの道、誰も知らない撮影ポイントを熟知した上でシャッターが切れるのは、幸せなことです。」
次の目標は「まだこの世に存在していない、誰もが感動する一枚を撮ること」と話す吉田さん。「いい写真を撮るためには、いい風景づくりから始めなくては」と、5年前から取り組んでいることがある。

天気が良い時は、ほぼ毎日カメラ片手に撮影に向かい、帰宅後はパソコンに向かって画像の確認・編集を行う

天気が良い時は、ほぼ毎日カメラ片手に撮影に向かい、帰宅後はパソコンに向かって画像の確認・編集を行う

 

1 2 3 4 5 6 7