すごいすと取材記

鹿工房Los Cazadores(ロス・カサドーレス)吉原剛史 さん(43) 兵庫県朝来市

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世界の友に学んだ、自分らしく生きる道

「旅は出会い。」
吉原さんの言葉通り、世界を回る中で、今の生き方を支えるたくさんの出会いを重ねていった。南米では、ブラジル人ライダーが事故で骨折した吉原さんを自宅へ招き、およそ1カ月近く世話をしてくれた。
「出発の時、彼は『君は僕に礼なんか言う必要はない。世界のどこかで困っている人を見たら、同じようなことをしてくれ。そうやって恩を返していくんだ』と言ったんです。こんな素晴らしい人を友と呼べること、そんな彼が僕を友と呼んでくれることに感謝でした。」
一方、生きる姿勢に感銘を受けた出会いもあった。ある工場の始業前の駐車場。「時間のない人のために工場の近くは空けておこう」と、わざわざ工場から一番遠いスペースに駐車する友人。ノルウェーのフィヨルドを走っていた時には、道路に落ちていた岩を、後続車が危険な目に遭ってはいけないと、来た道を後戻りして拾いに行った友人もいた。
「彼らは何も求めず、ただ自分にできることをやっているだけ。一人一人ができることを持ち寄り、協力し合いながら社会をよくしていこうという考えです。見習いたいと思いました」と、吉原さんは今も感慨深く振り返る。
そんな旅の中で、吉原さんに「地域」への意識が芽生えるきっかけになった出会いが、パラグアイのイグアス移住地であった。

南米でバイクの旅を続けていたころの吉原さん

南米でバイクの旅を続けていたころの吉原さん

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