尾崎ふれあい交流広場
淡路市尾崎

地域のイベントをサポートする

サロンでは自ら企画する以外のイベントにも積極的に関わっている。漁港尾崎浜で子ども約120人を対象とした淡路市の地引き網大会があった際には、依頼を受け、参加者の昼食のおにぎり320個を準備し提供した。営業日と重なり、難しい数だったが「なんとかやってみる」と奮闘。参加した子どもだけでなく、父兄の分まで提供することができた。

「私たちだけでは到底できませんでした。でも地域の方々に声をかけると快く協力してくださいました。」「教室に来られている方など、声をかけてみると『1時間だけね。』『何か手伝えることある?』と来て下さるんです。本当にありがたかったですね。」とスタッフ全員が口を揃える。

「地域の力が発揮された時でしたね。『これ無理かな』と思うことを可能にしてくれるパワーがここにはあります。限界や垣根を越えるパワーがある。すごいことだと思います。」と広場中心メンバーの一人、上宮氏は言う。

さらに淡路市社協の打越氏はこう続ける。「スタッフの方が必要なお米の量、炊飯器の数をきっちりと計算し、知り合いに声をかけて炊飯器を借りました。ご無沙汰にしていた方と再会したり、『おにぎりはもっとゆったりと握った方がいいね』『次はこうしよう』といった前向きな話が出るんです。」

一つのチャレンジが「大変だったね」の一言で終わるのでは無く、次回への改善点の話が自然と出てくる尾崎地域の意識の高さを感じた。

広場を存続していくために

現在、広場が取り組む最大の課題は「交流広場拠点『人の集まる場』の存続」だ。

今まで受けていた県の補助が平成30年に終了するという節目を迎えるからだ。6つの部門の様々な講座やイベントの実施により、やっと地域の方々に認識されてきたところで「ここが勝負所だ」と植松事務局長、上宮氏、打越氏は口を揃える。

存続のためには、乗り越えなければならないいくつかのハードルがある。

一つは、『より一層の認知度を高める』ことだ。現在サロンを含め、講座などの利用は、大半が60代以上の女性であり、利用層をもっと広げる必要がある。上宮氏は「キーワードは『3世代交流』だと思うんです。」と話す。

大筆書(平岡春風先生)
大筆書(平岡春風先生)

筆自慢と地域の子どもたちの作品。
筆自慢と地域の子どもたちの作品。


今年10月に初めて実施した「ワンコインミニ敬老会」(町内会・老人会や淡路市社会福祉協議会地域支えあいセンターいちのみや等との共催)。

ミニ敬老会の様子。多くの方が集まり、サロンのコーヒーなどとともに、楽しい時間を過ごす。
ミニ敬老会の様子。多くの方が集まり、サロンのコーヒーなどとともに、楽しい時間を過ごす。


昔は各小学校区で敬老会が開催され、地域の子どもたちや高年世代と交流する機会となっていたが、近年は統廃合などにより無くなっていた。

「交通の便が良くないこともあり、サロンや講座に参加したくても足のない人は来にくい状況です。また、この広場をまだ知らない方も多い。そういう方に利用いただく機会を作ろうと思い、企画しました。たった2時間の敬老会でしたが、当日までにリハーサルを重ねるなどみんなで作り上げました。」と打越氏は振り返る。

「45人の参加があり、子どもたちとふれあうプログラムや尾崎むかしばなしなど、『非常に良かった』『楽しかった』という声をいただき、大変好評でした。誰でも初めての場所は、なかなか入るのに勇気がいるものです。これを来ていただくきっかけにしてもらえばと思います。」と植松事務局長も微笑む。

淡路市の地引き網大会の様子。
淡路市の地引き網大会の様子。

多くの参加者が地引き網に触れ、実際に網を引いて魚を捕るという貴重な体験を楽しんだ。


他の新企画としては、お母さん世代を対象とした「デコ巻きずし※」の講座も始まっている。子どもたちの「うちのお母さんも行って作ってくれたよ!」という口コミで広まっており、若い世代が学びに来る機会となっている。

※デコ巻きずし:デコレーション巻き寿司。花などの絵柄やキャラクターが巻き寿司の断面に現れるように巻く。

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