なんなんまちづくりの会
稲美町天満南地区

天満南地域の特徴

天満南地域は、多くのため池を有する稲美町の南西に位置し、白鳳3年(675年)に築かれたという記録が残る県下最古のため池「天満大池」がある。もともとは水が乏しかったこの地は、先人達の智恵と努力によって築かれた多くのため池により、水田に必要な農業用水を安定的に確保できるようになったことで、県下有数の穀倉地帯となった。

また、神戸市・明石市と隣接していることから、工業化、宅地化も進むなど、豊かな自然環境と住環境が調和した地域として、現在約4500人が生活している。 宅地化によって大きな団地が建設され、一時期は子ども達の数が増加していたが、現在は少子高齢化が進み、子どもの数が減少。『稲美町立天満南小学校』は、全校生徒数約190人の稲美町内5つの校区の中で一番規模の小さい小学校となっている。

なんなんまちづくりの会

平成2年に発足したなんなんまちづくりの会(以下、まちづくりの会)は、天満南地区にある8つの自治会や、PTA、子ども会、消防団、老人会や小学校の先生など、さまざまな団体の代表者の方を中心に運営がなされる、メンバー62名の大所帯だ。『みどり豊かな田園 こころ豊かな人々 ふれあい豊かなまちづくり』 をテーマに活動している。

設立当初から、「文化部」「体育部」「総務部」の3つの部門があり、それぞれ会長・副会長が中心となって交流イベントなどを実施していたが、県民交流広場を運営する協議会と合併したタイミングで「広場部」を設立。現在は4つの部門で地域のイベントだけでなく、日頃からの交流を積極的に行っている。

何度も検討を重ね、現在の建物を建替える際に建物の形態と、色彩に配慮するといった緩やかな基準を適用することで景観の修景を進めるという着地点を見出し、平成25年には念願の指定を受けた。「まちづくり部」では現在も斑鳩寺参道への案内図を含めた道標の設置や、花回廊の整備などに取り組んでいる。

地域の人が集まる「なんなん広場」

まちづくりの会の活動拠点は、天満南小学校内にある「なんなん広場」だ。

なんなん広場の開設当時は、地域の人であっても小学校へ立ち入ることを危惧する世論が強くあった。しかし、ここ天満南地区がある稲美町では、地域の目を犯罪の抑止力にしようという考えから、小学校の中に地域の人が集まる場を作るとの方針を掲げ、天満南地区では学校の中に「広場」を設置することとした。

「まちづくりの会では、少子化により空いた教室を「空き教室」ではなく「余裕教室」と呼び、その余裕教室を利用し、「貸し教室」と「ふれあい喫茶」を行っている。

貸し教室を利用し、さまざまな活動をしている団体の作品。 パンフラワー教室。
貸し教室を利用し、さまざまな活動をしている団体の作品。 パンフラワー教室。

貸し教室を利用し、さまざまな活動をしている団体の作品。 あみもの教室(あみあみグループ)。
貸し教室を利用し、さまざまな活動をしている団体の作品。 あみもの教室(あみあみグループ)。

貸し教室を利用し、さまざまな活動をしている団体の作品。絵手紙のグループ。ふれあい喫茶スペースに様々な作品が並べられている。


貸し教室は、70以上の地域団体・サークルが利用。PTAや子ども会など、小学校と縁の深い団体はもちろんのこと、体操や英会話、マンドリンなど、様々なサークルの活動場所となっている。

「ひとつのグループが平均月2回ほど利用していますので、単純計算でも月に140教室くらいは、この広場を利用してもらっています。」と池田会長は話す。「気軽に利用できる使いやすさもあってか、一ヶ月前から予約受付をしていますが、開始から1~2日で埋まってしまうほどの盛況ぶりです。」と野田副会長は笑う。

また、ふれあい喫茶は、平日の10時~14時を営業時間として、ボランティア主体で運営を行っている。

小学校という立地を活かし、地域の方が集まりやすい雰囲気と、また生徒と地域の人が接点をもてる場として好評を得ている。

「給食後の清掃活動の時間帯など、子ども達が元気よく『こんにちは』と挨拶をしてくれます。普段から子ども達と顔を合わせられる環境があるということは、地域としても、とても良いと思っています。」と有馬副会長は微笑む。

「貸し教室」「ふれあい喫茶」ともに、利用する方が増えており、どちらも地域の人を呼び込むという点で相乗効果を発揮している。

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