高平郷(たかひらさと)づくり協議会
三田市高平地区

「高平が、どんどんひとつになっていく」

こうして、移住希望者とのコミュニケーションを育み、楽しいことが集まるようになった高平地区。それに伴い、住民にも少しずつ変化が見え始めた。
ある年のハロウィーンパーティーでのこと。会場の近隣の住民が、自宅にあったプロジェクターを使って自分の家の壁にお化けの映像を映し出し、パーティーを一緒になって盛り上げてくれたのだ。

「うるさいと思われても仕方のない中、さりげなく協力していただいたことに感激しました。本当にうれしかった。まちづくりと言われてもピンとこない。『これをしたら、あの人が喜んでくれるかな』と思うことを楽しくやっているだけ。それが、結果としてまちづくりになっているという感じです。」
そう話す服部さんには、忘れられない出来事がある。

「カフェをオープンした時、婦人会が解散前に使われていたコーヒーカップを、今どきのオシャレなものに買い替えようと思っていました。ある日、そのカップでコーヒーをお出ししたら『私が買ったカップだわ! 使ってくれてありがとう』と言われたんです。そのお客様は、元婦人会の方でした。その時、これがコミュニティ・カフェだと気付きました。大切なのは、使い継いでいくことなんだって。それが人の気持ちを『つなぐ』ことの本当の意味だと分かりました。もうここには、幸せしかない!」
少しずつ住民たちの間に生まれ始めた心のつながりが、地域の活気を育て始めたのだ。

「人を “つむぐ”、高平の郷づくり」

地域の人の気持ちがつながることで、地元への想いの糸が太くなり、地区外の人とつながることで、郷の活気が育ち始めた高平地区。

「つないで終わりではなく、地域の住民同士を、地元住民と移住者を、人と家、農地、里山を『つむいで』いきたい。」と語る岡田会長。

つながった糸が、つむがれて一枚の布になるように、人も家も農地も、その場所にただ存在するだけの点ではなく、地区という面の中の一つとして受け入れ合ってこその郷づくり。
「みんなでつむいだ大きな布で、地区のしあわせを包みたい。」

(取材日 平成31年2月12日)

高平郷づくり協議会活動のポイント

  1. 人を「つなぐ」から「つむぐ」へ、つながりを深く育み、 自分たちが楽しむことで、人が自然と集まる場づくりに取り組んでいる
  2. 男性と女性、年配者と若者、それぞれバランスよく集まったメンバーが 一つの想いを共有し、同じ方向に向かって進んでいる
  3. 移住者が率先して活動に参加することで、地元住民と移住者の お互いが溶け込み合う環境を整えている

高平の郷づくりに関わる
私たちが感じる
「高平のいいところ」

岡田 秀紀 さん

高平郷づくり協議会 会長
岡田 秀紀 さん

自分が生まれたこの地区は、どちらかというとマイナスイメージでした。しかし、移住してきた人、嫁いできた人と話しているとプラス面が見えてきます。自然環境はもとより、地域を守り育ててきた住民の良さです。温かく迎え入れ、声をかけ一緒になって生活をしています。いいところですよ。

白谷 義信さん

高平郷づくり協議会 副会長
白谷 義信さん

若い頃は不便さを受け入れられなかった高平ですが、今は大切にしたい故郷です。地区には小学校がひとつ。同じ経験を積んだ同世代がいて、その子どもたちの世代ではPTAや受験など、また同じ経験を共有できます。そうしたつながりからネットワークが生まれ、仲間が集まるのもこの地域の良さです。

佐藤 英津子さん・佐藤 秀一さん夫妻

第1部会(環境美化) 部会長・副部会長
佐藤 英津子さん・佐藤 秀一さん夫妻

いろんなところで100軒以上を見て「ここだ!」と決めたのが今の古民家です。高平のみなさんに温かく迎え入れてもらい、仲良くしてもらっています。この地域を住みよい社会にしたいという同じ想いで、一緒に活動できることが頑張るエネルギー源です。

服部 あかねさん

第6部会(さとカフェ) 部会長
服部 あかねさん

初夏になると、カエルの合唱を聴きながら、自宅の前の川でホタルが飛んでいる様子を見ることができるんです。やはり高平は、この自然環境が魅力です。周囲の方々もいい人ばかり。そのおかげで、毎日気持ちよく暮らせていることが、ありがたいなと思っています。

西 るみさん

広報委員長
西 るみさん

嫁いできた当初は、ご近所の人の名前もわからず、会話にもついていけなかった私が、メンバーに加えていただいたおかげで、地域の人と話す機会も増え、声をかけてもらえるようになりました。人の温かさやつながりの大切さも実感でき、毎日楽しく生活しています。

上治 忠昭さん

三田市役所協働推進課 高平地域担当課長
上治 忠昭さん

一番の強みは「やりたいことはやる!」という意思決定の速さと行動力です。今後、期待するところは、行政から発信している様々な活動を、高平郷づくり協議会が「編集」し、地区の住民のみなさんにわかりやすく提供するための窓口になっていただくこと。地域をますます盛り上げていくために、私も後ろからそっと背中を押していきたいと思っています。

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