丹波ハピネスマーケット実行委員会
丹波市

地域づくりとは、
夢と笑顔が集まる場所をつくること

毎回、大阪から出店する雑貨ショップのオーナーは、ハピネスの魅力として「お客さんも出店者も自然体で一緒に楽しめるマーケット。
出店者が誰よりも楽しめるので、お客さんにも楽しさが伝播していくんだと思います。」と交流が生み出す雰囲気の良さを口にする。また、多可町から出店を続けるベーカリーショップの女性は「お客さんや出店者の知り合いが増えたことで、丹波市に親近感と地元感が生まれ、心の距離が近くなりました。」と微笑む。
丹波市へのIターンをきっかけに農業を始め、野菜を生産・販売している出店者は「丹波市に知人のいない移住者には出店することをお勧めします。お客さんだけでなく地元の出店者たちと交流ができるので、つながりをつくれるいいコミュニティです。」と語る。 さらに想定外のうれしい交流も生まれた。まちづくり活動に取り組む地元の高校生たちが、出店者やボランティアスタッフとして参加し始めたのだ。そんな高校生たちに対して、地元愛が生まれることを期待しているという竹内さん。

 

布小物販売のブース

多可町から出店した布小物販売のブース


「丹波で起業したIターンの出店者と触れ合うことで地域の良さを知り、進学で地元を離れても帰ってくる人が増えればいい。自分の生き方を考えるきっかけにしてほしい。」と言う。

平成24年9月から、悪天候時を除いて毎月開き続けてきたハピネスだが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催を中止。
令和2年は3月から6月まで、ハピネスのない第2土曜日を過ごすことになった。開催できなかった期間、事務局では丹波地域の店舗のテイクアウト情報を公式サイトへ掲載。瞬く間に話題となり、ネットショップの案内と共にSNSでの拡散が続いた。
中川さんは「悪天候で開催できない月の発信方法を考える、いい気づきになりました。」と話す。 一方、吉田さんは「人と人との交流にハピネスが果たしてきた役割に、改めて思いを致した4ヵ月だった。」と振り返った。

 

ハピネスで知り合った出店者

ハピネスで知り合った出店者が一緒にブースを出すなど
出店者同士の交流やコミュニティが生まれている


 

野菜を生産・販売している出店者

丹波市へのIターンをきっかけに農業を始め、
野菜を生産・販売している出店者


 

「親子が楽しそうにご飯を食べている姿や、出店者とお客さんたちが仲良く話し込む様子を見るたび、名前の通りハッピーなマーケットになったことが本当にうれしかったんです。それが今は、マスク越しでは表情はもちろん、相手が誰なのかさえわからない。今までのようなコミュニケーションがとれなくなって、改めて笑顔の大切さを実感しているんです。」

地域に人を呼ぶ仕組みとは、夢と笑顔が集まる場をつくることだと、丹波ハピネスマーケットが教えてくれた。 来場者もそろそろ帰宅し始めた午後3時過ぎ、会場は挨拶を交わし合う出店者たちの元気な声が響いていた。

「また来月、ハピネスで!」

 

(取材日 令和2年11月15日)

丹波ハピネスマーケットの活動ポイント

  1. マーケットの客層を絞り込み、その客層に合った店舗を選定しリピートする ファンを育て、丹波市内だけでなく市外からも「来たくなるマーケット」 として交流の場を生み出している。
  2. マーケットをチャレンジの場として提供することで、 丹波市内での起業・開業を通じた地域づくりのきっかけを生み出している。
  3. 地元の若手経営者とPR会社がマーケット運営の役割分担をすることで、 無理せず息長く毎月の定期開催を継続する仕組みをつくっている。

丹波ハピネスマーケットのここが好き
丹波のいいところ

吉田 賢一さん

丹波ハピネスマーケット実行委員会 代表
吉田 賢一さん

起業したり、より良い店づくりに取り組むことで、地域づくりにつなげようという場が丹波ハピネスマーケットです。ターゲットに合った店づくりや販売が上手な出店者に刺激を受けたり、出店をきっかけに丹波地域の空き店舗を使った開業を考えてもらえたらいいですね。ハピネスは、運営も出店もとにかく楽しい! 楽しいことがひとつあれば、仮に辛いことがあっても乗り越えられます。そんな楽しさが伝わった結果が、今のお客さんたちの笑顔であると思いたいし、そう願いながら10年継続を目指して続けていきたいと思っています。

竹内 紀美子さん

丹波ハピネスマーケット実行委員会
竹内 紀美子さん

初めての出店時に、ごく一般的な会議机にお茶を並べただけの店が、出店ブースから商品パッケージまで、回を追うごとにどんどん変わっていきました。周りの出店者を参考に努力され、本当におしゃれな店になられたんです。コンセプトに合ったお店を選定することで、地元のお店も成長できるマーケットなんです。ハピネスがある日は、商店街の私の店にもお客さんが足を運んでくださいます。高齢化による閉店も多く元気のない商店街ですが、月に一度は丹波市に来ていただくきっかけになっているって、すごいことだと思っています。

梅垣 友一郎さん

丹波ハピネスマーケット実行委員会
梅垣 友一郎さん

ハピネスが一番大切にしているコンセプトは、やっている僕たちが楽しいことと、出店者の皆さんが喜んでくれることです。ハピネスは、運営者側から働きかけをしなくても、出店者同士が仲良くなっていきます。お互いに情報を交換し合ったり、自然と仲間意識が生まれていくのがいいところです。丹波の新米に合うおかずをコラボレーションでつくって販売された方たちもいました。ハピネスでどんどんチャレンジをしていただいて、丹波のことも気に入っていただき、市内で開業していただけたら嬉しいです。心ひかれた丹波のまちの雰囲気のひとつに、ハピネスが入っていたら幸せです。

中川 知秋さん

丹波ハピネスマーケット実行委員会事務局
中川 知秋さん

市外から丹波市へ来る人やIターンを希望する人には、「まずはハピネスに行こう」という雰囲気が生まれています。丹波で活躍している起業家さんたちに出会える機会が多いので、「行けば誰かとつながれる」と思われているようです。実は、私ともう一人の事務局担当者も丹波へのIターン組。自分たちのお酒が欲しくて、地元の酒蔵にお願いしてつくっていただき、ハピネスでの出店や地酒イベントの開催などを通して地域交流を楽しんでいます。中でもハピネスは、市内外を問わず出店者の皆さんと実行委員、常連客さんたちも一緒につくり上げているところが魅力だと思っています。

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