しんぐうNext
たつの市新宮町

対話から生まれる信頼関係こそ、活動の原動力

ひとつは、対話の機会と成功事例を積み上げていくこと。
しんぐうNextの活動は、人と人とのつながりが原点。対話やコミュニケーションから信頼関係が生まれ、関わる機会も増えていくため、できる限り足を運び、直接会って活動の内容や趣旨、想いを伝えることを心がけている。
また、小さな成功事例を積み重ねることで、「行ってみたい」「やってみたい」という気持ちを引き出しているという。
実はスタート間もない頃、対話不足から「しんぐうNextは何をやっているグループだ?」と、既存団体などの不審を招いてしまったことがあった。新宮総合支所地域振興課の取り次ぎで自分たちの活動を説明し、理解を得ることができたという。

「このまちをつくってこられた方々に敬意を払い、その方々が取り組まれている活動について、しっかりと調査し学んだうえで尊重すること。自分たちがどのような思いで、どんな活動をこれから展開していこうとしているのか、直接お会いして細かく丁寧に説明すること。それが大事だと感じた貴重な学びでした」と石井さんは話す。

そしてもう一つが、行政との連携だ。イベントの後援をはじめ、様々な人や団体などと関わるためのつなぎ役として、行政のサポートは必要不可欠だと言う。
市役所職員として、しんぐうNextのサポート役を務める上原広之さんも「今のまちづくりは、住民や商店、企業、学生などが、一緒になって取り組むことが求められます。私たちの役割は、住民の方々と行政がお互いの強みや弱点を補完し合えるよう、パイプ役に徹すること。行政だけでもできないし、志を持った一部の人だけでもできないので、つなぎ役は大事だと思っています」と話す。
つなぎ合うことで、それぞれがやりたいことを実現し、新宮町の発展につなげてゆこう――。しんぐうNextは新たな挑戦を続けている。

 

しんぐう☆まちあそび

多世代交流を楽しむまちあそび


 

しんぐうマイスター

マイスターと子どもたちが楽しく交流


まちが人を育み、人がまちを育む新宮町へ

しんぐうNextの活動を通して、まちが人を育み、人がまちを育む「まち育」に取り組みたいと話す石井さん。そのためにも、「しんぐう☆まちあそび」を新宮町の一大イベントに育てていきたいと言う。

 

しんぐう☆ちょこっと☆まちあそび

「ちょこっと」とは思えない規模感!


 

子育て交流フェスタ

子どもたちに大人気のマスコットキャラクター


 

しんぐうマイスターや常設の教室を増やすことで、年齢に関わらず知識や経験、得意なことを人に伝えられる場所が生まれ、地域で人を育んでゆけるまちになれる。また、高齢者の生きがいづくりや若者のシビックプライド(*)醸成のきっかけにつながることも期待していると話す。
「活動を通してたくさんの人たちと交流を持てたことで、まちの未来を『過疎』から『適疎(*)』にチェンジさせることが可能だと思えるようになりました。人口を増やすことだけを目標にするのではなく、新宮町に住みたいと思う人が、住みやすいように自分たちで工夫しながら、年を重ねていけるまちであればいい。」
若い世代から高齢者まで、楽しく暮らしやすいまちづくりを自分たちで考え、知恵を出し合い、実現するために。人と人、地域と人をつなぐ役割を、しんぐうNextが担ってゆく。

 

*シビックプライド:課題解決や活性化といった具体的な行動に取り組む姿勢も含んだ、都市に対する誇りや愛着。

 

*適疎:過密でも過疎でもない、適切に疎(まば)らである感覚を表現した言葉。島根県隠岐諸島の町で、全国の地域おこし活動のモデルとなるプロジェクトを生み出した、コミュニティデザイナー山崎亮氏(studio-L代表、慶応義塾大学特別招聘教授)による造語。

(取材日 令和3年9月20日)

しんぐうNext 活動の3つのポイント

  1. どんな人にも想いや考えをオープンにすることで関係を深め、 参加者や協力者を増やしている。
  2. どんなアイデアも、すぐに実行!トライ&エラーを繰り返しながら成功体験を積み重ねている。
  3. 「してください」という要望ではなく「やっちゃいます!」と伝えることで、 行政から具体的なアドバイスやサポートを受けスムーズな連携を図っている。

しんぐうNextのここが好き
「しんぐうNextのいいところ」

石井 靖敏さん

会長
石井 靖敏さん

活動を何よりも楽しむ、どんなことも面白がるところです。つまらないもの、カッコ悪いものを、どう面白くできるか。すばらしいもの、伝統的なものを、どうしたらみんなに知ってもらえるか。そんな「今をどう変化させると良いか?」を考えることを、最も面白がっています。特に、「難しい」っていう言葉が大好物! 難しいことって、誰もやっていないから新しいことなんです。大変ですが、それも面白がりながら取り組むことですべてが経験値になり、できることが増えていきますから。一番大切なことは、やるかやらないか。もっと新宮が良くなればいいのにと思うなら、自分でやればいい。ぜひ、難しいことにチャレンジしましょう!

長澤 直人さん

副会長
長澤 直人さん

「これをやりたいんです」と言うと、必ず「じゃあやりましょう」って返事が返ってきます。しんぐうNextは、どんなことも「まずはやってみよう。やってみてダメだったら、違う方法を考えよう」という姿勢を大切にしているんです。コロナ禍により縮小して開催した「しんぐう☆ちょこっと☆まちあそび」もその一つ。あまり宣伝ができなかったにもかかわらず、びっくりするくらい多くの若い人たちが参加してくれました。こうしてイベントを開催するたびに、目新しさに惹かれてたくさんの人が来てくれますが、まだ新宮として定着した催しがありません。 これからは、新宮と言えば「しんぐう☆まちあそび」を連想してもらえるよう、このイベントをまちの顔として浸透させたいと思っています。

木南 裕樹さん

顧問 (たつの市議会議員)
木南 裕樹さん

新宮のまちを盛り上げたいという二人に共感し、参加しています。 商工会活動の一環としてまちおこしには携わっていましたが、地域のお父さんやお母さん、いろいろな活動している人たちと一緒に取り組みたいという会長、副会長の話に、商売人だけでなく公務員もサラリーマンも、違った目線を持つ人たちを巻き込んでしまう面白さを感じました。立上げから5年が経ち、あちこちの自治会長から「こんな企画をしんぐうNextにやって欲しい」「しんぐうNextに伝えてみて」と言われるのがとてもうれしいです。町外の人にも「ああ、しんぐうNextね」と浸透し、認知度があがっている と感じます。「これから必要な世代だ」と市長からの信頼もあります。若い人たちが自分たちでやりたいことが次々生まれる、新宮という地名の認知度が高まり、しんぐうに皆さんが足を運んでくれる、そのきっかけになれるとうれしいですね。

八木 晴紀さん


八木 晴紀さん

市役所職員として、しんぐうNext誕生のきっかけとなった「たつの次世代創生塾」を担当していました。立ち上げ時から関わらせていただき、現在も新しいまちづくりへの期待感と共に参加しています。しんぐうNextの活動を通じてまちの課題を見つけ、解決に向けて取り組むことが私の目標です。「『しんぐう☆まちあそび』のようなイベントに参加していると、まちのにぎわいが保たれ、人口が減っている気がしない」と言われたことがあります。イベントに参加するのもまちづくり。まちづくりに関わる人が一人増えれば、人口が一人減っても、まちのにぎわいは保たれるのかな。

井上 梨津子さん


井上 梨津子さん

高校生だった長男が「自分の夢や想いを聴いてほしい」と、石井会長と出会ったことがきっかけで、一緒に活動させていただいています。学校の中だけでなく、自分が住んでいるまちを舞台に挑戦したいという息子の気持ちを受け入れていただき、いろいろなイベントなどにも参加させてもらったことは、親子とも本当にいい勉強になりました。そんな長男の様子を目にしたことで、写真が好きな長女はしんぐうNextのイベントの撮影に行ってみたいと言い、次男も参加してみたいと言っています。高校生や大学生の若い人たちが、気軽に発言できる居心地のいい場所や、夢を形にできるまちをつくるため、協力していきたいと思っているんです。

上原 広之さん

(たつの市新宮総合支所地域振興課)
上原 広之さん

平成30年度に、新宮総合支所に赴任して以来、行政の立場から活動をお手伝いしています。行政にただ要望を出すのではなく、市民の方々が自ら企画し、人の輪を広げながら行動されている姿にバイタリティを感じ、その姿勢や想いに共感しています。しんぐうNextのイベントは、開催のたびに職場での会議の議題に上げるのですが、担当課ではない部署からも注目されていて、認知度の高まりを肌で感じ感動しています。 しんぐうNextの活動を通じ、イベント開催は地域の人たちに喜んでもらえる取組だということが、よく分かりました。積極的に活動に関わり、提供する側だけでなく、受け取る側の目線をもっと勉強させてもらいたいと思っています。

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