兵庫県立赤穂高等学校兵庫県赤穂市

一般財団法人ジャパンアートマイル理事長
 塩飽隆子さん

 「赤穂高校の卒業生である、塩飽隆子さんは英語教室で講師を務めるほどの英語力を生かして、ジャパンアートマイル(以下、アートマイルとよぶ)という活動をしている。
 アートマイルとは国際協働学習の学習プロジェクトで、平和・文化・環境など共通のテーマについて学び合って議論し、双方の思いを合わせて世界に発信するメッセージを込めて壁画(1.5m×3.6mの大型絵画)を共同制作するプロジェクトである。
現在、赤穂高校では3年生の選択授業で22名の生徒がアートマイルを通じてインドネシアの学校と協働学習中だ。お互いの地域の文化を紹介し、普段ではできない国際協働学習を通じて、楽しみながら刺激の多い授業が行われている。

人との出会いで人生は変わる。

 塩飽さんは英語講師として日本と海外の子どもたちのやり取りを見る中で、「日本の高校生は、質疑応答になると喋れなくなって知識や技能を無駄にしている。」と感じていた。そんな中で、ある女性との出会いがあった。その人はアメリカでアートマイルの活動をしていたが、日本発のアートマイルと違い人々が平和への想いを持って集まり、平和のメッセージを込めて自分たちだけで絵を描いていた。その女性の取り組みだけでなく、人間力や信念にも惹かれ日本でも始めたいと思った。塩飽さんは世界の子どもたちに経済力などに関係なく平等に機会を与えるために、アートマイルを教育活動に取り入れることにした。

一番の苦労は知ってもらうことの難しさ。

 アートマイルを始めたころは、周りの認知度が低く、みんなに知ってもらうことが最も苦労した点だと振り返っていた。しかし、学会での発表などで多くの人々に伝えることで、少しずつ認知され始めた。諦めずに活動を続けるうち、人から人へアートマイルが広がっていき、現在は世界67カ国、1277校でアートマイルが行われている。

アートマイルの絵

 塩飽さんはアートマイルで描いた絵を紹介してくれた。その絵(画像)のテーマは「世界の平和のために自分たちにできること」。右半分を日本の高校生が、左半分をアメリカの高校生が描いている。

 絵の中央部にはスマートフォンやタブレットを持ったお互いの国の人たちが居る。その周囲には数種類のSNSのアイコンが描かれており、SNSを使えば高校生でも世界を動かすことができる、というメッセージが込められているそうだ。

絵の右下には原爆ドームが描かれていて、核をなくしたいという思いが込められている

 絵の左下には相手の地域の戦死者を弔う風習を表してブーツと銃、ヘルメットが描いてあり、戦争をなくしたいという思いが込められているようだ。
現在の目標は東京2020オリンピック・パラリンピックに参加する全ての国・地域とアートマイルの活動として描いた絵を展示することだと塩飽さんは言う。

チャンスはある。それをつかめるかは積み重ね次第

 塩飽さんは高校生に伝えたいこととして、「将来、成長して夢を実現するチャンスはいっぱいあると思う。探せばいろんなチャンスが見えてくる。そのチャンスが生かせるかは今までの自分に積み重ねがあったかどうか。そして、少し高い壁でも挑戦してみることが大事。上手くいけば自信になるし、素晴らしいチャンスの後ろには素晴らしい人たちがいる。その人たちの応援は、なによりも力になる。」と言っていた。

話を聞いて…

 この取材を通して、1つ1つの言葉、そして物語が今の塩飽さんにつながっているのだと感じた。塩飽さんが一番苦労したという「知ってもらうこと」のために行った、諦めずに活動を続けることも、少し高い壁の先にいる素晴らしい人の応援があってこそ成し遂げられたものなのだと思う。筆者(1年 庵奥)も、これから訪れるチャンスを生かせるように経験を積み重ねたいと思うようになれた。その1つに、アートマイルを魅力的に感じ、参加したいと思った。

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