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Wake up!柏原

兵庫県西宮市
Wake up!柏原

「Wake Up!柏原」って何だ!?

平成21年、関西学院大学総合政策学部2年生が取り組む授業の一環として、丹波市柏原町でのフィールドワークがスタート(平成22年より法学部も参加)。

 

まちを歩く中で自分たちが感じた地域課題をテーマに、柏原のまちの活性化につながる調査研究を実施。

住民へのヒアリング調査や歴史調査、タウンマップの作成、地元小学生との交流や宿題サポート、イベントでのカフェ開設など、活動内容は毎年多岐にわたる。

 

その中のひとつが、平成28年の授業で企画した、柏原の中心市街地のライトアップイベント「かいばらいと」。携わった学生が翌年も開催継続を希望したことで、「かいばらいと」を主催する学生団体として、平成29年「Wake Up!柏原」が設立された。

 

柏原市街地内に設けられたフィールドワークの拠点「柏原スタジオ」を活用。総合政策学部の3、4年生20人で活動を続けている(令和3年1月26日現在)。

まちが温もりに包まれた「かいばらいと2020」

令和2年11月28日、学生と地域住民が共同で取り組む「かいばらいと2020」が開催された。夜間の歩行者が少ない柏原のまちの課題を改善しようとスタート。例年1000人が訪れる人気イベントだ。

 

「かいばらいと」は、主にキャンドルによるライトアップが特長。学生や地域住民ボランティアなどが中心となり、約1000個のキャンドルを並べてまちを照らす。

 

5年目の開催となった令和2年は、コロナ禍により、地域住民とのキャンドルづくりワークショップをはじめ、予定していた活動がほぼすべて中止に。
「かいばらいと」の開催も一時は危ぶまれた。

 

「先輩たちが大切に続けてきたイベントを、途切れさせてはいけない」。今年度の「かいばらいと」の開催準備は、そんなプレッシャーとの闘いの日々でもあった。

 

「こんな大変な状況の中、今年も開催してくれてありがとう。」ライトアップ会場を訪れた地域住民からの、感謝の声がうれしかった。

交流を生み、出会いを広げる様々な活動

大学の他団体とのコラボレーションを通じ、「かいばらいと」や柏原のまちをより広くPRしている。平成29年からは、プロジェクションマッピングのサークルが参加。柏原を代表する建物を、毎年華やかに彩る。

 

平成29年12月に開催した「かいばらいと」では、柏原スタジオでのイベントとして、大学のジャズサークルによるコンサートが開かれ、多くの地域住民たちがライブを楽しんだ。

 

平成30年には、大学キャンパス内で「たんばかいばら展」を開催。ポスターやまちなみの立体模型などを展示し、学生たちに柏原のまちを伝える活動を行った。

 

「たんばかいばら展」では、トークセッションも開催。柏原でのフィールドワークを支える連携企業の代表者と指導にあたる教授と共に、活動の振り返りとこれからの展望について、熱いトークが繰り広げられた。

 

毎年、発行を続ける英語版の広報紙と、令和元年に作成した柏原のまち歩きのための謎解きマップ。「かいばらいと」による地域のPRと共に、魅力あるまちづくりに貢献したとして、兵庫県の「第22回 人間サイズのまちづくり賞 まちづくり活動部門奨励賞」を受賞した。

柏原のまちに、元気の光を灯そう!

丹波市観光百選のひとつ、「柏原藩織田まつり」には、学生がお姫様役で参加。柏原地区のイベントにも積極的に参加し、地域の盛り上げに貢献している。

 

毎年、地域住民たちも出席する「柏原フィールドワーク報告会」を開催。まちの活性化に活かして欲しい提言を、学生の視点から続けている。

 

「柏原に来てよかった。過疎化や人口流出などで、柏原のまちから元気がなくなってほしくない。」
もっと地域の人たちと関わり、まず自分たちが柏原の魅力を知って発信したい。

 

柏原のまちを外から捉える目線だからこそ、たくさんのアピールポイントに気づく。「かいばらいと」を開催するだけの学生団体で終わらないよう、まちづくり全般に関わる活動に広げてゆくことが目標だ。

 

柏原の自然が好き。景観も文化財も好き。個性あふれるたくさんのお店も、温かい人柄も大好き。「出会えてよかった」と思える柏原のまちが、もっと元気になるように、後輩たちへ活動を継承してゆきたい。

グループ紹介

Wake up!柏原 兵庫県西宮市

色とりどりのキャンドルの灯りが、人気(ひとけ)の途絶えた夜の柏原のまちを温かく照らす「かいばらいと」。平成28年から続く、柏原のまちのライトアップイベントだ。関西学院大学総合政策学部のフィールドワーク授業として開催したことをきっかけに、授業の枠を超えた継続的な活動として取り組むため、平成29年に学生団体「Wake up!柏原」が設立された。「かいばらいと」の企画・運営を中心に、柏原の様々な情報を英語で紹介する広報誌の発行、豊富な歴史資源をたどりながら柏原のまち歩きを楽しめる謎解きゲームの考案など、柏原の地域活性化を目指した様々な活動に取り組んでいる。

コロナ禍により大幅に活動が制限された中、学生たちと地域住民、連携企業の想いと努力によって「かいばらいと2020」は開催された。「楽しいイベントが少なくなっている時期だったからこそ、地域住民のみなさんに喜んでほしかった。」と、Wake up!柏原の代表を務める井上奏音さん。「コロナ禍でなければ、もっと地域の人と交流したいと思っていた。」と言う通り、灯篭やキャンドルを地域の人と一緒につくるワークショップも、中学生ボランティアたちと触れ合うことも叶わなかった。それでも井上さんは、「このイベントを先輩から受け継げたことが嬉しかったんです。住民のみなさんが楽しんでくださる様子を見て、開催できてよかったと思いました。」と話す。一方、Wake up!柏原の副代表の一人、村上蓮央さんは「SNSを活用したライブ配信にチャレンジできたことがよかった。新しい時代に向かう中で、新しい取組ができたことには大きな意義がありました。」と前向きだ。

現在、Wake up!柏原は、新しいプロジェクトである動画配信に取り組んでいる。ひとつは、太鼓やぐらや八幡宮神社など、柏原を代表するスポットを中心に、大学生の目線で柏原のまちの魅力を紹介していくもの。もうひとつは、柏原で暮らす人にスポットを当てた動画だ。できあがったばかりの一本目は、若手専業農家の紹介動画。親戚の農家を継ぐことになった心境や、後継者ができた祖父の喜びの声、さらに地域が抱える後継者不足への悩みなどを届けるという。

もう一人の副代表、高橋舜平さんは「Wake up!柏原の後輩たちには、『かいばらいと』の運営だけでなく、もっともっと活動の幅を広げて欲しい。そのためにも学生の目線で地域課題をとらえ、学生ならではの発想で取組を考えることが大切です。例えばイルミネーションではなく、柏原のまちのたたずまいに合ったキャンドルを使う『かいばらいと』は、地域の人たちだけでは思いつかなかったイベントのはず。」と話す。

「柏原と聞いて、誰もがすぐに思い浮かべるような、強く印象に残すものを確立したい。関西学院大学の学生団体といえばWake up!柏原と言われるくらい、自分たちの活動も充実させたい。」と言う村上さん。
「そのためにも地域の方には、Wake up!柏原のメンバーのことを知ってほしい。『かいばらいと』は知られるようになりましたが、どんな学生が取り組んでいるのかはまだまだ浸透していません。柏原は、まちが穏やかで親切な住民の方ばかり。決して広くはないコミュニティだからこそ、人のつながりの深さを感じます。もっと地域の人と関わることで、柏原の魅力を知り、発信していく活動を後輩たちにしっかり引き継ぎたい。」
井上さんは力強く語った。

 

Wake up!柏原 代表 井上 奏音(いのうえ かなね)さん(関西学院大学 総合政策学部都市政策学科3年)

Wake up!柏原 リーダー紹介

2年生の時、都市政策演習の授業で柏原へ。城下町としてのまちの魅力や、お年寄りの方々が声をかけてくださるやさしさに触れ、とても素敵なまちだと思い、すぐに「かいばらいと」のボランティアスタッフに参加しました。今年度も引き続き運営側で参加したくて、Wake up!柏原のメンバーに加わったんです。

国外・国内を問わず参加していた様々なボランティア活動の経験から、チームで何かに向かっていく楽しさだけでなく、リーダーの役割も体験してみたいと思い、Wake up!柏原のリーダーを引き受けました。
コロナ禍で、思うような活動ができないことが辛かったです。昼休みに集まって開くはずのミーティングもすべてオンラインになるなど、最初は大変でした。

でも、「かいばらいと」が終わった後、連携企業の方がリーダーぶりをほめてくださったり、メンバーから「ありがとう」と言ってもらえたのが本当に嬉しかったです。日頃から常に「ありがとう」と言ってくれる副代表ふたりのおかげで、私もメンバーみんなに「ありがとう」と言えるように頑張ろうと、心がけることができた結果かなと思っています。

ボランティアは任意活動なので、自分から積極的に動かなくてはいけません。私も、与えられたことだけではなく、その先も考えて行動できるようになりました。例えば連携企業から、新規事業である「チャンレンジショップ」のネーミングの依頼をいただいたんですが、名前の考案だけではなく、募集チラシも自主的に提案することができました。Wake up!柏原にも、楽しむことを忘れずに、やりたいことや自分にできることに主体的に取り組める団体に育ってほしいと思います。

柏原のまちに関わってみて、地域に愛着を持つことがすごく大切なことだと思いました。建築とは、周囲の環境を考慮したうえで関わるものだと気付きました。建物だけを見るのではなく、まち全体を捉えた目線が必要なんですね。つくって終わりではなく、そこから先のエリアマネジメントや人に寄り添う気持ちを大切にした、まちづくりに携わっていきたい。まちを盛り上げる上で一番大切なものは、その地域に暮らす住民であり、積極的に地域活動に参加していくことも地域への貢献になると分かりました。柏原に来て、本当に良かったです。

 

Wake up!柏原 副代表 高橋 舜平(たかはし しゅんぺい)さん(関西学院大学 総合政策学部都市政策学科3年)

Wake up!柏原 メンバー紹介

出身地が東北地方の石巻市ということもあり、地域創生に興味がありました。2年生の授業で地域とのコミュニケーションを学ぶ機会があり、その学びを深めるためWake Up!柏原に参加しました。地域の方と触れ合いながら、活性化のお手伝いをしたいと思ったんです。

一年間、Wake Up!柏原の活動に携わり、柏原のまちに愛着が湧いています。これからも柏原の地域づくりに、何らかの形で関わりたいと思っています。その先で、自分の地元のまちにも活かしていきたいです。
令和2年は、コロナ禍で思うように活動ができなくて残念でしたが、活動のプレゼンテーション大会を開くなど、工夫を凝らしたおかげで、みんなからアイディアがぽんぽん出てきました。現状に満足することなく、もっともっと考えることを続けていきたいと思っています。

 

Wake up!柏原 副代表 村上 蓮央(むらかみ れお)さん(関西学院大学 総合政策学部都市政策学科3年)

Wake up!柏原 メンバー紹介

地域の人と交流する実践的な場がほしいと思い、Wake Up!柏原に参加しました。授業ではすぐに活動が終わってしまいますが、学生団体としての活動なら、長期的に参加することができると思ったんです。

自分の出身地である大阪府門真市をどうしたら活性化できるのか、中学生の頃から考えていました。高校生になると、その範囲が大阪府全体に広がり、親戚が高知県の地方在住ということもあって、広く地域づくりについて考えたいと思うようになったんです。
都市設計とは、まちを形にする大きな枠組みとしての計画だと思っていました。でも、Wake Up!柏原の活動を通して、思い出も含めたコミュニティとの関わりの深さを、大切に考えなくてはいけないのだと気付きました。この経験を活かし、空き家問題や人口減少などの課題解決に取り組む仕事に就ければと考えています。

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