パトラン チーム伊丹
伊丹市

全国にいる仲間との交流から誕生したチーム伊丹

真っ赤なTシャツやジャンパーがひときわ鮮やかに浮かび上がる。
「こんにちは!」
パトラン チーム伊丹のメンバーたちが、すれ違う人に元気よく声をかける。
「みんなでパトランTシャツを着て走りながら挨拶をすると、見ず知らずの人も『ありがとう』『ごくろうさん』って返してくれるんです。この喜びを知ると、やめられなくなります。」とチーム伊丹の岩佐光哲(みつあき)代表は語る。

チーム伊丹が誕生したのは、今から2年前。伊丹市在住の現メンバー、やまぞの有理さんが、出張先の栃木県でパトランの活動に出会い共感。一人で始めたパトランの様子をSNSで発信していたところ、投稿を目にした前代表の増井宏倫(ひろのり)さんが賛同。
一緒に走り始めたのがきっかけだった。
その後、SNSで活動を知った岩佐さんや、増井さんの呼びかけに応じた菅原充代さんたち5人でチームを結成。
伊丹市内だけでなく、芦屋や西宮、宝塚など近隣からも共感した人たちが少しずつ加わり、現在22名が所属。
毎月「8」の付く日に集合しパトロールランニングを続けている。
犯罪なき世の中の実現と共に、健康な毎日や人との繋がりを手にする場、社会に貢献している自分を誇らしく思える場を目指し、それぞれの地域でパトロールを続けている。

「パトランが面白いのは、全国にいる仲間と交流ができること」という岩佐さん。
メンバーの中には、転勤先の北九州で活動を始めた遠藤哲(さとし)さんや、愛知県で開催されたマラソン大会でパトランを知った今中明弘さんなど、県外での出会いが参加に繋がった人も多い。
中でもパトランJAPANが運営に関わる大阪マラソンには、今年全国から50名のパトランナーが集結。
大会後の交流会で親交を深め合うなど、パトランを通じた人の輪が全国に広がっていくことも魅力だ。
こうしたコミュニケーションは、活動の楽しさであると同時に、日頃のパトロールにおいても欠かせない取り組みの一つになっている。

防犯活動はコミュニケーションだ!

パトランでは、速く走らないのがルールだ。
チーム伊丹では、道を歩く人に積極的に挨拶をしながら、およそ5㎞の距離を約50分かけて走る。
その挨拶の仕方も独特だ。
まず隊列の先頭にいるメンバーが、「こんにちは」「こんばんは」と挨拶をする。
次に列の中央で「パトロールしています」、最後尾では「お気をつけてお帰りください」とそれぞれ声をかける。

「声をかけられた人は、挨拶をされてびっくりした後、私たちがパトロールをしていることに気づき、自分に気を配ってくれたんだとわかると『ご苦労様』って声をかけてくれるんです。」と岩佐さん。

走り始めて1年ほどは、「こんにちは」「こんばんは」と挨拶をするだけだったため、返事が返ってくることはなく、みんなわき目も振らずすれ違っていくだけだったという。
「続けるうちにコツがあることに気づきました。コミュニケーションをとろうとする気持ちが、大切だったんです。『パトロールしています』『お気をつけてお帰りください』って声をかけるようになってから、挨拶を返していただけるようになりました。」
大きな声での呼びかけにより、パトロールに回っている地域だと知らせることができ、車上荒らしなどの抑止力にもなる。

最近では、犯罪が発生した場所を重点的に走ることで、そのエリアでは同じような犯罪が無くなったという。
そんなチーム伊丹の活動に誰よりも早く注目したのは、地元の伊丹警察署だった。

 


チーム伊丹のまちをランニングしながらパトロールする 新しいスタイルの防犯活動「パトラン」の様子。

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