パトラン チーム伊丹
伊丹市

地元の警察官たちもパトランナー!?

きっかけは、チーム伊丹の結成から約1カ月が過ぎた頃、活動をテレビ番組で紹介されたことだった。
放送を観た伊丹警察から活動の連携を提案され「安心安全PRサポーター」を委嘱されたのだ。

「一日の勤務を終えた後、有志の署員の方々がパトランTシャツを着て私たちと一緒に走ってくれるんです。情報提供だけでなくランニングにも参加してくれるのは、全国でもおそらく伊丹警察の方だけです。」と岩佐さん。
パトロール以外でも、伊丹市が主催するロードレースでは、警察チームがパトランTシャツを着て走ったり、警察署が開催した振り込め詐欺撲滅イベントにチーム伊丹のメンバーが参加するなど、官民連携による防犯活動が展開されている。

その伊丹警察が岩佐さんたちに期待していることの一つが、息の長い活動だ。チーム伊丹ではそのために、無理をしない活動を大切にしている。
菅原さんは「ランニングは、ごはんを食べることと同様に生活の一部です。仕事や家事のすき間時間を見つけて毎日走っていることが、たまたま防犯活動になっているだけ。チームでの活動に参加できない日も、自分の空いている時間に家の近くを回ればいいという、無理をしない活動なので続けられています。」と言う。

さらにもう一つ、できる人ができることを率先して行おうという意識を持つことだ。
「今日のコースは自分が先頭を走ろうとか、SNSへの投稿は自分が書こうとか、それぞれができることに主体的に取り組んでいます。自分たちで活動内容を決め、自分たちの責任において活動する力の強さが、継続に繋がっていくのだと思っています。」と言う岩佐さん。
日々の活動ぶりからうかがえるチーム伊丹の特色は、取り組む姿勢にもしっかりと反映されている。

伊丹警察署との連携として「安心安全PRサポーター」を委嘱された。

伊丹警察署との連携として「安心安全PRサポーター」を委嘱された。



心肺蘇生法や伊丹警察署による『伊丹市内の犯罪状況・手口』などを学ぶスキルアップ研修を行い、活動に活かしている。

戦略と目標で強いチームをつくる

真面目さと冷静さ。それがチーム伊丹の特色だと語る岩佐さん。
チーム活動を続けていくための戦略を毎年きちんと立て、メンバー全員で実践している。

「始めた当初は、つい頑張り過ぎていろいろなことに手を出したくなります。でもそこをグッと抑えて、ステップを踏むことにしました。
1年目は、敢えて活動エリアを拡げずに毎回同じコースを走ることで、近隣の人たちに私たちの存在を知らせることにしました。すると挨拶を返してくれる人が増え、少しずつ認知されていったんです。
2年目は、コースを2カ所、3カ所と増やし、伊丹市内で知っていただく地域を広げていきました。
3年目の今年は、警察署やSNSなどで得た事案発生場所を走るようにしたり、防犯ネットの情報を拡散したり、自分たちから市民にアプローチすることを始めています。
目標を立てて地道に取り組むことが、活動の継続やパトロールの成果に繋がると考え、実行できていることが私たちの強みだと思っています。」

そうした努力の結果は、まずメンバー自身の変化となって表れていた。

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